スイスの連邦行政裁判所は、ニコチンを含む電子たばこの販売禁止措置を棄却。スイスで電子たばこ用ニコチン入りリキッドが即座に購入可能となった。
このコンテンツが公開されたのは、
連邦行政裁判所は24日、連邦内務省食品安全・獣医局(BLV/OSAV)によって課されたニコチンを含む電子たばこの販売禁止措置に対する一企業の控訴が勝訴した。欧州連合(EU)ではすでに同類の製品が販売されている。
「連邦行政裁判所の決定により、ニコチン入り電子たばこリキッドの輸入販売を即座に許可する」と28日の夜、食品安全・獣医局の市場アクセス担当責任者ユディス・デフロリン氏はスイス公共放送SRFに対して述べた。
政府は、新しいたばこ製品に関連する法案の一部をすでに12月に発表し、ニコチンを含む電子たばこの認可に向けて動き出していた。最近の研究では、電子たばこは従来のたばこよりも健康に害が少なく、危険性の低い代替品となりえることを示唆している。
電子たばこまたは類似の製品を使用する人は増加し、2013年はスイス人口の推定0.4%だったのに対し、2016年には0.7%に上昇した。
続きを読む
おすすめの記事
電子たばこ、合法大麻の中毒リスク調査を NGOが指摘
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの非政府組織「アディクション・スイス」は、電子たばこや合法大麻の中毒リスクを正しく理解するため国が更なる調査を行い、新たな法的枠組みを作るべきだと呼びかけた。
もっと読む 電子たばこ、合法大麻の中毒リスク調査を NGOが指摘
おすすめの記事
スイスでは4人に1人が喫煙者 では他の国は?
このコンテンツが公開されたのは、
下のグラフは、アルコール、たばこ、大麻の摂取に関する国際比較データで、経済協力開発機構(OECD)によれば、摂取量が最も多い国では摂取量・比率が過去最多に、最も少ない国では過去最小になっているという。 アディクション…
もっと読む スイスでは4人に1人が喫煙者 では他の国は?
おすすめの記事
存続が危ぶまれるスイスのタバコ農家
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは1680年ごろ、バーゼル地方で最初にタバコが栽培されるようになった。現在ではスイス北西部のアジョワ地方や中央・北部のルツェルン州とアールガウ州などで栽培が続けられている。だが生産の中心地はヴォー州とフリブール…
もっと読む 存続が危ぶまれるスイスのタバコ農家
おすすめの記事
衰退するたばこ産業 依存するスイスの地域経済
このコンテンツが公開されたのは、
近年、たばこの売り上げ減少に直面しているたばこ産業。このため、本物のたばこにとって代わる「リスク低減型商品」の開発に競って乗り出している。たばこ産業が地域経済に深く関わっているスイスでは、たばこ会社には政治家という強力な味方がついている。にもかかわらず、たばこ産業の衰退は阻止できないだろうというのが専門家たちの見方だ。
20億ドル(約2178億4千万円)。ローザンヌに本部を持つ米大手たばこ会社フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が、電気加熱型たばこの開発のために費やした金額だ。この新製品は「iQos」と名づけられ、有害物質を減少させるため、たばこを燃焼させずに加熱して蒸気を吸引するタイプで、年末には販売が開始される予定だ。2016年までに販売数300億本と年間利益額約7億ドルが見込まれている。
もっと読む 衰退するたばこ産業 依存するスイスの地域経済
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。