スイスの非政府組織「アディクション・スイス(Addiction Switzerland)」は、電子たばこや合法大麻の中毒リスクを正しく理解するため国が更なる調査を行い、新たな法的枠組みを作るべきだと呼びかけた。
このコンテンツが公開されたのは、
同団体は13日に公表した調査報告書「スイスにおける2018年の中毒についての調査外部リンク」で、向精神性物質の普及拡大や新しい製品への需要の高まりがみられる現状は「中毒の分野を大きく変えている」とし、それに対応するためには「新たなアプローチ」が必要だと訴えた。
同団体は「消費者の多くは、リスクがなるべく少ない新製品を試したがる。一方、製造元や企業はより多くの利潤を求め、国の規制を拒否する」と懸念を示した。
>>合法大麻がブーム、1億円ビジネスの裏側は?
同団体の広報担当コリーネ・キボラ氏はスイスインフォの取材に対し、現在流通する新製品の中毒リスク研究にもっと多くの資金や人材が投じられるべきだと述べた。
キボラ氏は「例えば加熱式たばこだが、データは製造元が出したものしかない。信用性には疑問符が付く。また、新製品に対応した法的枠組みも必要だ。残念なことに、昨年末に審議入りした新しいたばこ関連法案は宣伝、マーケティング分野の規制内容を巡り難航している」と話した。
続きを読む
おすすめの記事
大麻 再び見直される「禁断の薬」
このコンテンツが公開されたのは、
これまでに数多くの議論を呼び起こしてきた植物、大麻。スイスインフォはマルチメディアを使ったルポルタージュの中で、その効用と限界について探った。
もっと読む 大麻 再び見直される「禁断の薬」
おすすめの記事
フィンテック、合法大麻に関するスタートアップ急増
このコンテンツが公開されたのは、
昨年、スイスでは記録的な数の会社が設立された。オンライン起業プラットフォームのstartup.chによれば、その多くが急成長する「クリプト(暗号)バレー」地域に集中している。
もっと読む フィンテック、合法大麻に関するスタートアップ急増
おすすめの記事
ベルン大学の大麻研究、連邦政府がストップ
このコンテンツが公開されたのは、
薬局で一定の規制下で違法薬物の大麻を販売した場合の効果を調べるベルン大学の研究について、連邦内務省保健局がストップをかけた。同局は、現行法ではこうした研究を認可できないとしている。
もっと読む ベルン大学の大麻研究、連邦政府がストップ
おすすめの記事
スイスの少年犯罪 麻薬の使用が4割
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは昨年、裁判所で裁かれた少年犯罪のうち、麻薬の使用が4割を占めた。有罪判決が確定した未成年の数は前年比で2ポイント減少。そのうち3分の1は社会奉仕活動を命じられた。スイス政府が6日、発表した。
もっと読む スイスの少年犯罪 麻薬の使用が4割
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。