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アルプス最大のアレッチ氷河、今世紀末にほぼ消滅の危機
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アルプス最大を誇り、世界自然遺産にも登録されているスイス南部ヴァリス(ヴァレー)州のアレッチ氷河が危機に瀕している。地球温暖化により氷がかつてないスピードで解け続け、このままでは今世紀末までにほぼ消滅する可能性があるという。それだけでなく、周辺の景観や生態系にも大きな影響が及んでいる。
氷河の南端にあたる同州のリーダーアルプの村からゴンドラリフトで上がると、モースフルー展望台(2333メートル)に着く。展望台に立つと、アレッチ氷河の息をのむ美しさが眼前に広がる。グレーと白色が織り交ざった氷の河が、雄大なアルプスの山あいを縫うように流れる。
年配の日本人夫婦の観光客がベンチに座り、弁当を広げて景観を楽しんでいた。男性は「ここに来るのはこの17年間で3回目になるが、来るたびに氷河の様子が少しずつ変わっている。以前より河の幅が狭くなったし、氷の厚さもずいぶん減った。それでもやはり美しいけれど」と話す。
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