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米国とイランが拘束者を交換 スイスで

US ambassador hugs freed detainee on airport runway
イラン側から釈放されたワンさん(右)が、スイスの米国大使とチューリヒで抱き合う Keystone

緊張関係が続く米国とイランの間で、拘束者の交換が実現した。交換が行われたのはスイスだ。

両国の発表によると釈放されたのは、イランで3年前に拘束され、刑務所に収容されていた中国系米国人シユエ・ワンさんと、米国で拘束されたイラン人のマスード・ソレイマニさん。イランの外交官はツイッターで、2人は間もなく家族の元に帰ることが出来ると投稿した。

トランプ米大統領は声明で「イランとの間で行われたワン氏の解放に関し、パートナー国スイスの協力に感謝する」と述べ「拘束された米国人の解放は政権にとって極めて重要。不当に拘束されたすべての米国民が母国に帰れるよう、今後も努力し続ける」とした。

スイスは、イランと米国が国交を断絶した1980年以降、イランにおける米国の利益代表を務める。

イランのザリフ外相もスイスに対し 、2人が「まもなく彼らの家族の元に帰れることを嬉しく思う」とツイートし「関係者全員、特にスイス政府に感謝する」と謝辞を述べた。

米国政府はイラン国内で拘留された米国人全員の釈放を要求している。その中には昨年刑務所に収監された海軍退役軍人や2007年以降行方が分からなくなっている元FBI捜査官も含まれる。米国の刑務所には、制裁違反などでイラン人数十人が収容されている。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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