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スイスへの日本人観光客、8.2%減少

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スイスのホテル業界が困難に直面している。連邦統計局の統計によれば、2016年前半期の延べ宿泊客数は1680万人で、前年に比べ19万9千人減少した。

 連邦統計局の発表によれば、2016年前半期のスイス国外からの延べ宿泊客数は910万人。15年から23万4千件減少し、前年同期比2.5%減少と後退を見せた。減少の理由の一つに「雨の多い陰鬱(いんうつ)な天候」が挙げられるのではないかと連邦統計局の専門家は話す。

 ただ、国によってはスイスでの宿泊客数は増加している。たとえば米国からの宿泊客数は4万4千人増え、前年比5.6%の大幅増となった。

 しかし、スイスの観光産業にとっての問題は、ツアー客などの大人数での宿泊客が以前と比べて大幅に減少していることだ。ドイツからの宿泊客数だけでも13万6千人減少(前年比6.5%減)している。特筆すべきは新興国であるBRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)からの宿泊客数の減少で、中国からの宿泊客数は8万人減り、前年比14.3%減だ(香港を除く)。

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 こうした減少をスイス国内からの宿泊客数でカバーできたとしても、それはほんの一部だ。2016年前半期に国内から予約があった宿泊客数は延べ770万。前年同期比で0.5%増(3万6千人)だった。

 またスイス人はチュニジアなど過去にテロが発生した地域への旅行は避け、特にイベリア半島などヨーロッパ内を好んで旅行している。

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(独語からの翻訳&編集・大野瑠衣子)

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