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スイスの名門私立校、ここにあり! 

澄み切った山の空気の中に建つイギリス風のボー・ソレイユ 校

(swissinfo.ch)

スイス、フランス語圏のヴォー州には、世界各国から名家の子息、子女が手厚い教育を求め門戸をたたくプライベートスクールがおよそ50校もある。

「ル・ロゼ 校」と「ボー・ソレイユ 校」は中でも特に格が高く、卒業生は世界中の名門大学へ進学し、社会人になると国際的な場で活躍する人が多い。

 デンマークのヨアキム王子との結婚が決まったマリー・カバリエ嬢、ルクセンブルク王室のプリンスたちが卒業名簿に載る「ル・ロゼ ( Le Rosey ) 校」も、モナコ公国やベルギー王室のプリンスたちが卒業した「ボー・ソレイユ ( Beau-Soreil ) 校」も、スイスの山中や田園の中にまるで人目を忍ぶようにあるのだが、校内を覗くと学生たちは生き生きと生活している。

紳士、淑女の英才たち

 ボー・ソレイユ校は、呼吸器系の弱いスイスの男子生徒のために1910年に創設されたが、数年後には、英国式教育を取り入れ、インターナショナルな学校にと転じた。というのも、多くのイギリス人がフランス語圏のスキーのできるこの地方を愛し、学校創設を望んだからだ。

 その後、噂がスイス国外に広まり、ヨーロッパ各国の富裕層や貴族の子女たちが次々と送り込まれるようになり、雪だるま式に卒業生に有名人が名を連ねるようになった。

 同窓生のネットワークが公私ともに非常に役立つのではないかとボー・ソレーユ校の日本人同窓会を仕切る、橋本昇さん ( 1985年卒 ) に尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 「私の場合は違いますが、石油、兵器、宝飾、ファッションなどの世界で働いていれば、ネットワークは確実に役に立っていたはずです。ただ友だちは大切にしていますし、時に金融関係の友人から裏話を聞くこともあります。ある女友だちのご主人はいずれフランスの大統領になるかもしれない人物です」

 橋本さんはスイスから渡米しミシガン大学で学士、マサチューセッツ工科大学で修士号を取得し、現在は日本でマスコミ関係の大手企業の会長秘書をしている。

 クラスは6人から8人の少人数制。生徒と頭を付きあわせて説明している先生の姿はほとんど家庭教師の雰囲気。先生の数は生徒4人に1人の割合で、さらに先生のほとんどが修士号取得者。中身の濃い授業が受けられる。

 ボー・ソレイユ校の入学選考は、成績よりも向上心の有無が決め手だ。やる気のない生徒は入学を許可しないと、コミュニケーション担当のセリーヌ・ジェリ氏は性格重視の選考を強調する。

 12歳から受け入れられ入学した生徒は、フランスのバカロレア( フランス語を話す国での大学入学資格 )もしくは世界中の大学に入学できるインターナショナル・バカロレア( IB ) の取得を目指し、取得後イギリスとアメリカの大学にそれぞれ3割、また2割が自国に戻り進学する。

紳士、淑女は一朝一夕にしてならず

 紳士、淑女にはガリ勉が求められているわけではない。ル・ロゼ校は、冬季は山の高級リゾート地クシュタード ( Gstaad ) に引っ越す。毎日午後スキーをするためだ。

 「スポーツにはとにかく力を入れている」とル・ロゼ校の教務長のジャック・ボナン氏は言う。生徒たちは夏季も毎日、厳しい勉学の後、午後4時から6時までの2時間はスポーツ三昧だ。水泳、テニス、サッカーなど22種類のスポーツから選択できるのも魅力といえよう。スポーツに力を入れているのはボー・ソレイユ校も同じ。週12時間の体育授業が必須で、冬はル・ロゼ校と同様、毎日スキーが課せられる。

 大手画商の父親から2代続けてル・ロゼ校で学ぶ為永清丸 ( ためなが きよまる ) さんは「日本の友だちは塾に行ったり、勉強ばかり。それに比べると、ここではスキーをしたり、ピアノを習ったり、ゆったりと勉強しています」とプライベートスクールのバランスの取れた教育を認める。

 勉学だけのまじめ一点張りというわけでもないのは、橋本さんの在校中の思い出話からもわかる。難しい試験を課した先生の車にみんなでいたずらをしたり、歯医者に行くと偽って下山しハンバーガーを大量に買ったりと、羽目をはずすこともたっぷりしたようなのだ。

 さて、ボー・ソレイユ校は演劇が必須で、ル・ロゼ校も年に数回演劇を上演し、両親を招待する。人前で堂々と話せるように、いわば上流階級のマナーを教育するためだという。貴族や富裕層の子女でも、紳士、淑女は一朝一夕にしてならず。持って生まれた資質に、規律正しくバランスの取れた日々の教育が人間性を形成するようだ。

スイスのプライベートスクール

スイスには約260の私立学校がある。うち半数がドイツ語圏、残り半数がフランス語圏にある。そのうち50校がフランス語圏のヴォー州 ( Vaud ) に集中している。

ヴォー州の学校の多くは、スイス人子弟のために開校されたが、まもなくインターナショナル校を目指し、特にイギリスの学校をモデルとした。教育方針については、学校の完全なる独立性を保っている。安全性、山の良い空気など、小学生、中学生の子供を持つ世界中の親から人気が高い。

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ボー・ソレイユ ( Beau-Soreil ) 校

有名スキー場のあるヴォー州、ビラー( Villars ) にある。村の人口は1200人。
1910年創立。生徒数180人。世界40カ国から子弟が集まる。

生徒は12歳から入学できる。生徒のやる気を重視した選考が行われる。

生徒の出身国のバランスを考え、1国から入学できる数は全生徒数の1割未満に限定。
女子生徒は、事務局のある本館に寄宿しているが、男子生徒は近くの山小屋風の建物で8~10人ずつ、教師夫婦の監視のもとに共同で生活している。

高校終了後はフランスのバカロレアかIB を取得。
イギリスとアメリカの名門大学にそれぞれ3割が、また2割が出身国の大学に進む。

学費は寄宿舎代など込みで、基本額が年間約8万フラン ( 約800万円 ) 。

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ル・ロゼ ( Le Rosey ) 校

ヴォー州のロール ( Rolle ) にある。冬はクシュタード ( Gstaad ) に引越す。
1880年創立。生徒数360人。世界60カ国から子弟が集まる。
小学校から高校まで ( 8歳から18歳 ) 。9割が寄宿生活、18歳までは、2人部屋、18歳は1人部屋。現在10人の日本人が在学中。


クラスは平均6人までの授業。英語、フランス語のバイリンガル教育を行い、高校終了後はほとんどがインターナショナル・バカロレア ( IB ) を取り、4割がアメリカの大学、6割が自国の大学に進む。

スポーツに力を入れている。また、恵まれた世界だけに閉じこもらないようマリの学校とルーマニアの学校で、地理学などを同校生徒が教えるプログラムもある。

学費は寄宿舎代など込みで、小学生は基本額が年間約6万3000フラン ( 約630万円 )。中学以上は年間約8万フラン ( 約800万円 ) 。

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