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外はエキセントリック、中はシリアス

オフィスビルには靴箱のようなものが多い。中の空間は四角く、通路を仕切って各部屋が作られている。カナダとアメリカの国籍を持つスター建築家、フランク・O・ゲーリーがバーゼルのノバルティスキャンパスに建てたオフィスビルは、全く違う。刺激的で風変り、いやでも人目を引く建物だ。

ゲーリーがその名を馳せたのは、スペイン北部の町ビルバオ(Bilbao)にグッゲンハイム美術館を建てたとき。ヨーロッパで初めて造った注目に値する建物は、ライン川を挟んでバーゼルの向かいにあるヴァイル(Weil)の町のヴィトラ・デザインミュージアム(Vitra Design Museum、1989年)だ。

派手なファサード、ガラスとスチールを使った複雑な構造、その背後にふんだんに使用されている木材。ここで働くのはノバルティス(Novartis)の人事部社員。630人を収容できる地下の会議室の隣には、社員食堂とバーもある。

写真撮影:トーマス・マイヤー。写真集「ノバルティスキャンパス – Fabrikstrasse 15」(クリストフ・メリアン出版社刊、バーゼル、2010年)より。

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