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スイスで人気のある飼い犬12種

スイス人に愛されているのはどんなワンコ?モフモフしたスイス原産の大型犬、バーニーズ・マウンテン・ドッグやセント・バーナード…ではない。スイス人が好むのはむしろ小型犬で、ソーシャルメディアを中心に国内で知名度を上げたチワワやボロンカ・ツヴェトナなどが人気だ。

2018年、長年の人気ナンバーワン・ラブラドールを王座から引き摺り下ろしたのは、全く反対のチワワだった。

大きさはハンドバッグ、こうもりのような耳をしたチワワはメキシコ原産で、スイスで最も多い飼い犬だ。スイスのペットデータベースAMICUS外部リンクによると、登録されている犬55万1412匹のうち、チワワは2万4793匹。スイス原産の犬で上位12位以内に入ったのはバーニーズだけで、それも7228匹で9位に甘んじた。

実用的で飼いやすい

ドイツ語圏の日曜紙ゾンタークス・ツァイトゥング外部リンクによると、小型犬の人気はかつてなく高い。2018年に人気が急上昇したのはビション系のボロンカ・ツヴェトナで、ランキング12位についた。小さくもじゃもじゃした犬で、ウィリアム王子とキャサリン妃がジョージ王子の3歳の誕生日プレゼントに贈ったことで世界中から熱視線を浴びるようになった。

スイスで登録されたボロンカは08年にはわずか1匹だったが、この10年で5050匹に膨らんだ。小さくて飼いやすいだけでなく、動いたり遊んだりするのが好きで愛嬌があることが人気の背景にあると同紙は分析する。抜け毛も少なくかまってもらうことが大好きで、大家族やアレルギーのある人にも馴染みやすい。鑑定書付きの純種のボロンカは2000~2500フラン(約22万6千~28万3千円)する。

チワワはボロンカの5倍も多く飼われている人気ぶりだが、チワワは保健所で命を終えることも少なくない。実は、最も多く捨てられてしまうのもチワワなのだ。

ともにインスタグラムなど、ソーシャルメディア上でインフルエンサーらが写真や動画を多く投稿する人気者だが、チワワとは対照的に、ボロンカが洋服やキラキラしたアクセサリーをまとってお目見えすることはあまりない。ある飼い主が言うことには、ボロンカが着るのはせいぜいレインコートで、それ以上は要らないのだそうだ。

スイスでは犬を飼うと、自治体への届け出とマイクロチップの装着が義務付けられており、かかりつけの動物病院がAMICUSに登録手続きをする。

写真は全てKeystone-ATSまたはAFP

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