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ローマ法王に28人の新衛兵 バチカンのスイス衛兵宣誓式

宣誓式でローマ法王に謁見するスイス衛兵.

(www.schweizergarde.org)

バチカンで6日、新任のスイス衛兵28人が法王ヨハネ・パウロ二世の前で宣誓式を行った。ヨハネ・パウロ二世は「困難で重責な任務をローマ・カトリック教会への深い忠誠心で勤め上げていただきたい。」と新衛兵らを迎えた。

世界一小さい軍隊であるローマ・カトリックの総本山バチカンの衛兵は、1506年からスイス人に限定されている。16世紀の初め、当時はまだスイス連邦13州の同盟の1つであったヴァリス(連邦併合1815年)の聖職者マテウス・シナーは、教皇になりサン・ゴッタルト地方を中心にミラノ、シュヴァーベン、ブルゴーニュを統合したカトリック国家を創建しようという野望に燃えていた。シナー司教の大計画は1515年9月マリニャンの戦闘でフランス王フランソワ1世に敗れ失敗するが、それに先立つ1506年シナー司教はヴァリス住民がバチカンの衛兵に応募する特権を獲得した。時の法王ユリウス2世は、ゴムスのヴァリス人のみにミケランジェロがデザインした法王庁儀仗兵の玉虫色の制服着用の権利を認めた。

毎年5月6日に行われる衛兵宣誓式は、1527年5月6日、神聖ローマ帝国軍の侵攻を受けた法王クレメント7世を守ってスイス衛兵142人が戦死、残った42人が法王を無事脱出させた故事に由来する。

今年は28人の新衛兵が着任したが、実は27人の欠員がある。本来ならばバチカン衛兵隊の定員は120人(将校数名を含む)だが、現在93人しかいない。司令官のピウス・ゼグミュラー大佐は、あまりにも低い賃金のため最近まで入隊を希望する若者が大変少なかったという。衛兵の月収はわずか1500スイスフラン(約11万円)。が、税免除、健康保険料免除の特典があり、住宅と食事は支給され、衛兵用免税店が2店舗あるので生活費はほとんどかからず、給料の75%を貯蓄できるという。そのためかスイス経済が下降気味の昨今、若者の間でバチカン衛兵人気復活の兆しがあるとゼグミュラー司令官はいう。

バチカンを訪れると、各出入り口で、赤・黄・青のメジチ家カラーのルネッサンス・スタイルの膨らんだ袖とズボンの制服を着て、ほこやり(槍の穂先きとまさかり兼用の15〜16世紀の武器)を持ったスイス衛兵に出会う。法王が公式行事に参加または外出する時は、平服で同行する。衛兵応募の条件は、スイス人であること、カトリック教徒であること、年齢30才以下で身長173cm以上、兵役義務(16週間の初期訓練)を終えていることで、地元自治体と教会からの推薦状も必要だ。30年前までは以上の条件の他に独語圏住民に限定されていたが、今ではスイス人であれば使用言語は限定されない。衛兵の任期は最低2年で25年まで延長できる。

ところで、1998年の宣誓式の直後、アロイス・エステルマン衛兵司令官夫妻が部下のセドリク・トーナイに射殺され、トーナイは自殺する事件があった。殺人の背景には複合言語国家スイスの複雑性があるといわれ、仏語圏出身の司令官の着任などにより衛兵の勤務環境は改善されたという。が、事件の捜査が不十分だとするトーナイの母親は先月、再捜査を要請した。バチカンは事件の再捜査を要するような新事実はないとし、要請を拒否した。

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