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下半身不随 電気刺激で脊椎損傷患者の歩行が可能に スイスの研究者らが実証

Study patient walking with the help of a walker

脊髄刺激療法により、下半身の麻痺(まひ)した患者が歩行可能に。研究が終了する頃には歩行補助器を用いてトレッドミルで1キロメートル以上歩くことができた

(©EPFL Hillary Sanctuary)

下半身不随の患者に電気刺激を与えることで、再び歩けるようになる方法をスイスの研究者らが実証した。被験者の男性3人には無線インプラントを埋め込み、脊髄に局部的な電気刺激を与えた。

脊髄損傷を受けた患者は全員、治療が進むにつれ普通の歩行補助器、または電気刺激を与える機能の付いた歩行補助器を使って独立して歩くことが可能になった。また、電気刺激を与えなくても麻痺していた脚の筋肉を動かせるようになった。

連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)、ローザンヌ大学、ローザンヌ大学病院が共同で実施したこの研究は、ネイチャー他のサイトへネイチャーニューロサイエンス他のサイトへの2誌で発表された。

「まるでスイスの時計のように正確」

先月31日に連邦工科大学ローザンヌ校が発表したプレスリリースによると、実験ではSTIMO法(Stimulation Movement Overground)という脊髄損傷回復のための画期的なアプローチ法が採用された。この方法は他の類似研究とは異なり、電気刺激を止めた後も神経機能を持続させることができるという。電気刺激を与える場所と時間を厳密に定めた結果、足からの信号がなくても運動を助けたのではないかと研究者らは結論付けている。

研究を執筆し、患者にインプラントを装着したローザンヌ大学病院の神経外科医ジョスリン・ブロックさんは、「局部的に与える電気刺激は、スイスの時計と同じように正確でなければならない。我々のメソッドでは、脊髄上に一連の電極を埋め込むことにより、脚の個々の筋肉群にターゲットを絞った治療が可能になった」と言う。

「特別に構成した電極の刺激が脊髄の特定のエリアを活性化し、歩くために脳が出す信号を模倣できる」(ブロックさん)

研究論文の著者で連邦工科大学ローザンヌ校の神経科学者であるグレゴワール・クルティンさんは、「被験者3人は全員、治療開始からわずか1週間後に歩行補助器を使って歩くことができるようになった。また、訓練開始から5ヶ月以内には自発的な筋肉制御が大幅に改善された。人間の神経系は予測以上に我々の治療に反応してくれた」とも述べる。

万人が利用できる治療へ期待

動物実験を用いて長年研究を重ねた結果、脳が脊髄を刺激するために出す信号をインプラントで模倣することに成功した。研究者らは、スタートアップ企業のGTXメディカルを通じ、この成果を病院や診療所での治療に役立つ神経技術に発展させたいと考えている。

「現在我々は、傷害を受けてから早い段階でも試験できる次世代の神経学テクノロジーを構築している。この時点では神経筋システムがまだ慢性的な麻痺による萎縮を受けていないため、回復の可能性も高い。我々の目標は、広く万人が利用できる治療法を開発することだ」(クルティンさん)

EPFL/swissinfo.ch/cl

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