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世論調査 スイス・EU枠組み条約、有権者の3分の2が締結を希望

コンセントを修理する電気技師

外国人の熟練労働者はスイスで通告期限なしに働けるようにするべきなのだろうか?それは今後のスイス・EU関係を左右する大問題だ

(Keystone/Gaetan Bally)

スイス連邦政府が欧州連合(EU)と交渉中の枠組み条約について、スイス有権者の3分の2が締結に向け交渉を継続するべきだと考えている。多くの中道や左派政党支持者は枠組み条約交渉に賛成する。唯一反対するのは保守系右派の国民党だが、同党支持者の5人に1人は条約締結に賛成している。

 調査会社ソトモが26日発表した「選挙バロメーター」で明らかなった。結果の大半は従来の見方通りだったが、予想外の部分もあった。これまで枠組み条約の交渉で最大の論点は「紛争解決手段」とみられていたが、世論調査では「賃金・労働条件の保護措置」であることが分かった。スイスで働くEU出身の労働者が、スイスの給与水準や労働条件の下押し圧力とならないようにするための措置だ。

カシス外相の失言がきっかけに

 最大論点が変わったのは、イグナツィオ・カシス外相の失言がきっかけだ。連邦政府は賃金・労働条件の保護措置を枠組み条約の交渉では取り扱わないとしてきたが、外相は今夏、これに疑問を投げかけたのだ。

 EU企業はスイスで労働者を雇いたい場合、スイス当局に8日前までに申請しなければならない「8日間ルール」がある。スイス当局はEU企業が短期労働者に対して不当に安い賃金を設定するのを防ぐことができる。カシス外相は、同ルールも交渉の対象だとの見解を示した。

 これに労働組合が強く反発。連邦政府との対話をボイコットした。

 選挙バロメーターの調査では、「スイスは枠組み条約に関してEUと協議に臨むべきだ」との質問に対し59%が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた。38%は「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」だった。

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支持政党別に見ると、社会民主党支持者の86%、自由緑の党支持者の82%、緑の党の79%が枠組み条約の推進を指示している。

選挙バロメーター

今回の世論調査は9月13~18日に実施。約1万2200人のスイス有権者が回答した。

スイス公共放送協会(SRG SSR)の委託を受け、チューリヒの世論調査会社「ソトモ」がオンラインで調査。スイスインフォも同協会に属している。

調査の詳細は10月初旬に公表予定。

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 中道の急進民主党支持者の76%、キリスト教民主党支持者の75%も枠組み条約の交渉を望む。

 国民党では全く様子が異なる。支持者の81%は政府の条約締結を阻止したいと考えている。だが裏を返せば17%、つまり5人に1人は連邦政府が条約締結に尽力するよう望んでいる。

 男女別にみると、女性の62%が条約交渉を支持し、男性の58%をわずかに上回った。年齢別にはほとんど差がなく、18~25歳の60%、36~55歳と55歳以上ではともに59%が賛成だった。

反対するティチーノ州

 地域別に見ると、スイス・フランス語圏の66%、同ドイツ語圏の59%が条約の交渉継続を支持する。イタリア語圏は不支持が55%と反対派がやや優勢だ。

 学歴別で見ると、大学(総合、専科、工科大学)卒の75%が条約交渉に賛成だ。義務教育課程や職業訓練の修了者は54%と低めで、学歴が高いほど支持者が多いという従来の見方を裏付けた。

スイス・EU枠組み条約

EUはスイスに枠組み条約の締結を強く求めている。特にここ最近は、EU本部の連邦政府に対する圧力が一段と高い。

スイスはこれまで二国間協定で定めていた内容をそのまま取り込みたい考えだ。

枠組み条約はスイスの内政・外交に決定づけるテーマだ。2019年10月のスイス総選挙にも大きな影響を与える。

枠組み条約はスイスのEU市場への参加を取り決める。具体的には、スイスは四つの分野(法の整備、監視、適用、紛争解決)でEUの規則改正をそのまま適用しなければならなくなる。これまではEUが規則を改正するごとに交渉が必要だった。

特に紛争解決に関しては、EUはEU司法裁判所での紛争解決を強く主張。国民党は「よそ者裁判官」がスイスの主権を奪い直接民主制を壊すと主張し、枠組み条約の締結に反対している。

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(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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