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スイスのチョコ、国外輸出に展望

ベルトコンベアに乗った板チョコ
スイスのチョコレート業界はアップダウンを繰り返している © Keystone / Gaetan Bally

スイスのチョコレートメーカーの業界団体チョコスイス外部リンクは先月25日、スイス産チョコレートの国内消費量は18年、前年に比べ3.4%減ったと発表外部リンクした。売上高も4.8%減少した。背景には「長く暑い夏や、クリスマス商戦の不振」があるという。

ダークチョコレートの人気も一因だ。チョコスイスのウルス・フュラー会長はフランス語圏のスイス公共ラジオ(RTS)外部リンクで、「人々は、量は少なくてもダークチョコレートの豊かな風味を楽しむようになった」と解説した。

一方、輸入チョコレートの市場シェアは41%に増えた。

スイスチョコレートの国内消費量の推移や消費・輸出シェアを示したグラフ
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また輸出量は8%伸び、スイスチョコレート業界としての売上高は差し引き1%増えた。

チョコレートを愛するEU

輸出先は欧州連合(EU)加盟国が多く、輸出額は全体で10%、輸出量は7%増えた。ドイツへの輸出が最も多く、英国、フランス、カナダ、米国が続く。

3月にはスーパー大手、ミグロの傘下ブランド、ショコラ・フレイ外部リンクが米ドラッグ・スーパーのウォルグリーンとの提携を発表。米国ではまだ知名度が低いが、ウォルグリーンの約1万店舗のうち5分の1でフレイ製品を販売すると報じられている外部リンク

オーストラリアやブラジル、中国、日本、ロシアも前年比で大きな伸びを見せた。一方中東や東南アジアでは苦戦している。

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このコンテンツが公開されたのは、 スイスは世界でも有数のチョコレート生産国だ。カカオも育たない国がどうやってその地位を築いたのか。スイスチョコレート発展の歴史は、数々の技術革新や移民の活躍、そして偶然や人の縁の上に成り立っている。

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(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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