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私の住む町~レザン(Leysin, VD)

レザンの町の入口にある訪問者を歓迎する大きなサイン

(swissinfo.ch)

今回より投稿させていただくことになりました。レザンや近辺の市町村のこと、食、文化、習慣など紹介させていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
私の住む町、レザン(標高1263m)はヴォー州というフランス語圏のスイスにあります。町の名前はドイツ語のLeissinsに由来します。

 19世紀から20世紀前半にかけては結核のサナトリウムの町として知られていました。小説家、芹沢光治良や作曲家、イーゴリ・ストラビンスキーの夫人もレザンで療養生活を送ったそうです。現在では、一年を通じて、夏場はハイキングやトレッキング、冬場はウィンタースポーツなどリゾートの町として知られています。2011年8月16日付のヴォー州刊行物FAO VAUD、No゜65によると人口は3921人。そのうち60%ほどが外国人で国籍は110ヶ国にも及びます。この2つの数字はレザンという町が山岳地帯にありながら、国際色豊かなユニークな町であることを非常に良く物語っています。サナトリウムで栄えた時代から、外国人人口がスイス人人口を上回っていることがレザンの特色の一つと言えるかもしれません。レザンについてはスイスインフォ、マイピュア・スイス~レザン(2011年8月23日)でも紹介されています。

(swissinfo.ch)

 レザンの冬は長く、よく考えると半年は冬でしょうか。一度天候が崩れると、雪が降りしきり寒く暗い日が続きます。5月でも雪は降りますし、夏場になると大粒の雹が降ることがあります。また、季節によって、ビーズと呼ばれる北東の冷たい風が吹いたり、フェーンという暖かく乾燥した南風が吹いたりもします。気圧の変化やこの風は、人によって頭痛を引き起こしたりして、暮らしていると気分的にめいる事があります。

山での暮らしを少しでも快適に過ごす策として、2010年1月より、バカンスの時期を除いて月に一度、レザンでクラッシック音楽鑑賞会が開かれています。初めての投稿にあたり、今日はこの会を紹介させていただきます。

(swissinfo.ch)

 レザン在住のピアニスト、アン・シャーロット・ヴァン・クリーフ(Anne-Charlotte Van Cleef)さんに相談しましたところ、音楽鑑賞会の解説者役を快く引き受けてくださいました。彼女はレザンに引っ越して来られる以前はブロネイ(Blonay)にあるヒンデミス音楽センターの長として20年間活躍された方で、クラッシック音楽について豊富な知識を持っておられる最適な方です。最初の頃は少人数でしたが、徐々に参加者が増え、現在はアメリカン・スクールの創設者である音楽好きのシグリッド・オット(Sigrid Ott)夫人のシャレーで鑑賞会が開かれています。

(swissinfo.ch)

 モーツァルトに始まり、ベートーベン、メンデルスゾーン、シューマン、ショパン、バッハ、オネゲル、ドボルザーク、スメタナ、ドビュッシー、ラベル、グリーク、チャイコフスキー、シューベルトと続きました。この第17回目を飾った作曲家はフランツ・ヨーゼフ・ハイドンでした。プログラムは作曲家の経歴、作風、音楽論をアン・シャーロットさんがわかりやすく解説してくださり、曲をCD、時として生演奏を聴きながら鑑賞します。また、アート創作活動をしている参加者から、作曲家の生きた時代に活躍した画家たちについても説明があります。シャレーの大きな窓から見えるスイスアルプスの山々。皆さんと一緒にそれぞれの思いを込めて静かに聴く音楽は素晴らしいものです。長く厳しかった冬が終わり、春から夏へと季節が移り変わっていく喜びで満たされます。

(swissinfo.ch)

鑑賞会の後はお茶会を楽しみます。ティーポットにお湯が注がれ、カップにお茶が注がれます。ハイドンについて、日々の暮らしについて・・・と会話は弾みます。あるご婦人が「胡桃割り」の行事を教えてくださいました。「主人が胡桃をハンマーで割って、私は実を取り出す係。取り出した実は農家で搾ってもらって胡桃油にしてもらうの。搾りかすは捨てずに焼き菓子に入れるのよ」とのこと。なるほど、「搾りかすを捨てない」というところが何ともスイスらしいと感心しました。この「胡桃割り」は秋の胡桃収穫に始まり、冬場にかけて行われるヴォー州の家庭行事だそうです。

以前聴いたシューベルトの曲に、”An die Musik”(「音楽に寄せて」作詞ショーバー、作曲シューベルト)がありました。

     「人生で最も暗く悲しい時間に

      しばし音楽は私を心地よい世界へ運んでくれた。

      音楽のなせる業に恵みあれ。ありがとう。」

さて、次回はピアノ演奏と声楽を鑑賞することに決まりました。今から楽しみです。

小西なづな

プロフィール:小西なづな

1996年よりイギリス人、アイリス・ブレザー(Iris Blaser)師のもとで絵付けを学ぶ。個展を目標に作品創りに励んでいる。レザンで偶然販売した肉まん・野菜まんが好評で、機会ある毎にマルシェに出店。収益の多くはネパールやインド、カシミア地方の恵まれない環境にある子供たちのために寄付している。家族は夫、1女1男。スイス滞在16年。

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