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第64回ロカルノ国際映画祭、ハリウッド映画カムバック




8000人収容の大広場ピアツァ・グランデで、今年も笑いや涙、溜息が交錯する (Keystone)

8000人収容の大広場ピアツァ・グランデで、今年も笑いや涙、溜息が交錯する

(Keystone)

ロカルノの目玉は何といっても巨大スクリーンと8000人の観客を収容できる大広場ピアッツァ・グランデでの上映だ。今年は松本人志監督の「さや侍」がここで上映されることになり日本で話題をさらった。

一方スイスでは、「ハリウッド映画のカムバック」やビッグゲスト招来が今年の特徴の一つとして、大きく取り上げられている。もちろん、最高の金豹賞が授与されるメインの「国際コンペティション部門」でも話題は多い。

ピアッツァ・グランデのハリウッド映画

ハリウッド映画ファンは今年ピアッツァ・グランデ(Piazza Grande)に足を運ばないわけにはいかない。今日本でも話題のJJエイブラムス監督&スティーヴン・スピルバーグ製作の「スーパーエイト」がピアッツァ・グランデで8月3日に、8月6日にはジョン・ファヴロー監督の「カウボーイ&エイリアン」が上映されるからだ。

 「カウボーイ&エイリアン」は19世紀のアリゾナを舞台に、ダニエル・クレイグ演じる記憶喪失の男とハリソン・フォード演じる大佐が、宇宙からの脅威に立ち向かうというSFアクション超大作。夢の共演を果たしたこの2人が上映に際しロカルノに来るという大きなおまけも付いている。

 ところで、スピルバーグは「スーパーエイト」のみならず「カウボーイ&エイリアン」の制作も行っている。また、やはりピアッツァ・グランデ上映のイギリスのホラーコメディ「アタック・ザ・ブロック ( Attack the block )」のジョー・コーニッシュ監督は、完成が待たれているスピルバーグの「タンタンの冒険」の脚本を手掛けている。

 こうしたスピルバーグの存在感をアーティスティック・ディレクターのオリヴィエ・ペール氏は「スピルバーグはピアッツァ・グランデで映画祭前半に上映される作品のライト・モチーフ」と表現する。

招待客と映画の魔法性を共有

 招待客はダニエル・クレイグやハリソン・フォードだけではない。ルキノ・ヴィスコンティ監督やフェデリコ・フェリーニ監督の作品に多く出演したイタリアの大女優クラウディア・カルディナーレも招来される。ぺール氏も「カルディナーレが来てくれるのはとてもセンセーショナルな出来事。ロカルノでは、こうした招待客を交え映画の魔法性を皆で共有したい」とビッグゲスト招待に成功した今回のロカルノに満足の様子だ。

 さらに名監督をしのぶ企画では、アメリカのミュージカル及びメロドラマの巨匠ヴィンセント・ミネリ監督(娘は女優のライザ・ミネリ)が選ばれており、全作品が完璧に35ミリに復元され上映される。また、作品上映ごとに論会も開催される。

「国際コンペティション部門」のレベルの高さ

 アメリカ映画はピアッツァ・グランデ上映の大型映画だけではなく、メインの「国際コンペティション部門」にも若い監督の自主映画作品が2本ノミネートされており、ペール氏のコメント通り、「今年のロカルノでアメリカ映画はかなり目立つ」ものになっている。

 この「国際コンペティション部門」では定評のある監督が制作した作品のワールドプレミア上映が多く、今年も20本が選出されている。スイスからはフレデリック・ショファット&ジュリー・ジルベールの「マングローブ (Mangrove)」など3本。フランスからも3本。そして日本からも青山真治監督の「東京公園」と富田克也監督の「サウダーヂ」がノミネートされた。

 「出品される国のバランスを取るため、取り上げられなかったものが多かった」とペール氏が残念がるように、今年は特に優れた作品が列挙されたという。

 日本の上記2本も「日本の作品はノミネートに値する高いレベル」とのペール氏の評価があり、いずれかがこの部門の最高賞「金豹賞」を射止める可能性を秘めていないわけではない。

第64回ロカルノ国際映画祭

スイス、ティチーノ州ロカルノ (Locarno)市で8月3日から13日まで開催。ヨーロッパで最も古い国際映画祭として、また新人監督やまだ知られていない優れた作品を上映することでも有名。
 
カンヌ映画祭などが、映画関係者だけの限られた上映であるのに対し、ロカルノは一般の観客が映画を楽しみ、監督もその反応を肌で感じられるという点でも特色を成す。
 
世界最大級の26mx14mのビッグスクリーンがあるロカルノ市の広場ピアッツァ・グランデ(Piazza Grande)には、8000人近い観客を収容でき、人気のある作品が上映され、これを「ピアッツァ・グランデ部門」と呼ぶ。
 
今年は20本上映され、そのうち14本がワールド・プレミア。今回、松本人志監督の「さや侍」はここで上映される。
 
 コンペ部門として、メインの「国際コンペティション(International Competition)」、新鋭監督作品のコンペ「新鋭監督コンペティション(Film-makers of the Present Competition )」などがある。
 
今回、国際コンペティションには20本、そのうち14本がワールド・プレミア、新鋭監督コンペティションには14本、そのうち9本がワールド・プレミアとしてノミネートされている。
 
 今年はこの国際コンペティション部門に青山真治監督と富田克也監督の作品が出品される快挙となった。
 
国際コンペティション部門の最優秀作品には「金豹賞」が授与される。2007年に小林政広監督の「愛の予感」が同賞を勝ち取っている。


(一部情報提供 フランソワーズ・ゲーリング、swissinfo.ch), swissinfo.ch



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