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2015年総選挙


急進民主党党首「我々と国民党との間には、大きな隔たりがある」


Andreas Keiser


「何か一つの立場を取り続けるということが重要なのではない。我々は自分たちの政治を行うだけだ」と、急進民主党のフィリップ・ミュラー党首 (Keystone)

「何か一つの立場を取り続けるということが重要なのではない。我々は自分たちの政治を行うだけだ」と、急進民主党のフィリップ・ミュラー党首

(Keystone)

近代スイス誕生の母体となった連立与党の急進民主党は、リベラルな経済政策と小さな政府を標榜する政党だ。かつては国内最大の得票率を誇っていたが、2011年の得票率は15.1%と減少。フィリップ・ミュラー党首は、この秋の連邦議会選挙での党勢回復を見込んでいる。

swissinfo.ch: 急進民主党は過去20年間、支持者を減らしてきましたが、秋の選挙では議席増を目指しています。どのように目標を達成するつもりですか?

フィリップ・ミュラー: 政党として、より多くの議席の獲得を目指すのは当然のことだ。我々にとっては好転を示す兆候が揃っている。世論調査の結果は非常に良く、先月の州選挙の結果も素晴らしいものだった。後は支持者を動員し、選挙戦をうまく戦うだけだ。

我々は何か特別新しいことをする必要はなく、国民の不安や要求をくみ取ればよい。我々は、自由、公共、進歩という三つの党是を採用した。公共といっても左派政党が主張するような、所得の再分配のことではない。目指しているのは、例えば10年、20年後も運用できるような、持続可能な福祉制度だ。

swissinfo.ch: 党内外からは、急進民主党は国民党のジュニアパートナーに成り果てたとの批判の声もあがっています。一方で、国民党と比例名簿の統合を希望する人もいます。こういった難しい状況の中で、どういった立ち位置を目指していますか?

ミュラー: 私は難しい状況にあるとは見ていない。我々の党大会は大盛況だ。この場が我々の基盤であり、様々な提案がなされ活気に満ちている。ここで下された意志決定は、党の方針や議会内会派にも反映される。

もし難しい状況にあるのなら批判があがるのは当然であるし、それを受け入れ、検討せねばならない。だが批判は匿名であってはならない。

swissinfo.ch: とはいえ、国民党との混同を避けるには、どういった方向で党の個性を明確にするつもりですか?

ミュラー: 何か一つの立場を取り続けるということが重要なのではない。我々は自分たちの政治を行うだけだ。国民党との間には大きな隔たりがある。例えば欧州連合(EU)との関係、また、我々が何としても維持したいと思っているEUとの二者間協定に関しては隔たりが大きく、また移民政策についてもそうだ。

だが治安問題、財政問題や税制については国民党と重なる部分は大きい。常に他党との差別化を図る必要は感じていない。議会内で多数票を取るべきところで取るだけだ。農業政策、あるいは補助金問題では基本的には(左派の)社会民主党、あるいは緑の党と重なる立場だ。

swissinfo.ch: 次の任期中における最も重要な課題を二つあげてください。

ミュラー: 主要なテーマの一つはEUとの関係だ。移民規制案の法制化もそうだろう。EUとの相互協定の進展、それに巨大プロジェクトの老齢年金改革もそうだ。

swissinfo.ch: 移民規制案を文面どおりに実施すると、EUとの相互協定に真っ向から対立してしまいます。協定を守るためには、同案はどの程度ゆるく実施すべきだと考えますか?

ミュラー: それについてはまだ結論は出せない。EUとの交渉は続いている。私は幻想は抱いていない。2014年2月9日の国民投票で移民規制案が可決されて以来、憲法に三つの概念、つまり年間の移民数上限制限、割り当て数、スイス人優先という条項が記載されることになった。この三つを、労働者の自由な移動に関する協定と両立させることができるとは考えていない。今のところEUとの交渉の中で、どういう可能性があるか探っている状況だ。最終的には憲法が決め手となる。我々は解決策を見つけ出さねばならないが、今のところそれは見つかっていない。

swissinfo.ch: このような状況では、再度の国民投票が必要でしょうか?

ミュラー : 議会は17年2月8日には移民規制案を法制化しなければならない。16年の11月27日にはいずれにしてもレファレンダムが行われるだろう。移民規制案の法制化には3年間の猶予期間が設けられているが、この日はその猶予が切れる前の最後の投票日程だ。どのような法律になるのかはわからないが、それが協定への影響を問う決定的な投票になるだろう。

swissinfo.ch: (移民排斥に関し)イスラム教は度々テーマとして取り上げられています。この宗教は社会の中でどのように位置付けされるべきでしょうか?

ミュラー: 我々の国は世俗国家だ。そしてそれを今後も守っていきたい。スイスの憲法、法律、習慣を尊重する者には宗教の自由が保障され、なんの問題もない。我々が望まないのは原理主義派であり、過激派だ。それがどの宗教から派生したものであれ、そういったものとは断固として戦っていく。

急進民主党

1848年にスイスを建国した人々が、急進民主党の設立に携わった。公式には1894年に創設され、1891年までは全閣僚の席を独占した。1943年まで政府内においても議会においても多数派だった。経済優先の党と自認していたが、1983年からは次第に得票率を減らし、とりわけ2003年には同党よりもさらに右寄りの国民党に票を奪われた。今日では第3党として2人の閣僚を送り出している。2009年の自由党との合併以来、正式には「急進民主党・リベラル」と名乗っている。


(独語からの翻訳・矢野正人 編集・スイスインフォ), swissinfo.ch

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