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5月に最も多く読まれた記事はこれ!

ステファン・ランビエールへの独占インタビュー、スイスの原発問題、英俳優ロジャー・ムーアの写真ギャラリー、ダニから身を守る方法、スイス人著名登山家ウエリ・シュテックさんの記事など、スイスインフォで人気の高かった記事をいくつかピックアップしてご紹介します。

 5月は、スイスのプロスケーターへのインタビュー記事2本が一番読まれた月でした。フランス語で現在の心境を語るステファン・ランビエールの動画は日本語字幕付きでご覧になれることから、多くの方に視聴いただき、ツイッター外部リンクでシェアされました。

 フィギュアスケートのコーチとして、どのように感性豊かなスケーターを指導しているのかを聞きました。

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ステファン・ランビエル、フィギュアスケートのコーチとは「情熱に近いもの」

このコンテンツが公開されたのは、 「人生の新しい章へ移った」と笑顔で話し、今の新しいスケート人生は「大きな喜び」と言うステファン・ランビエール(32)。現在、フィギュアスケートのコーチとして活動することは「情熱に近いもの」であり、「自分の多くを捧げなければならない」と語る。スイスの地元でスケート学校を立ち上げ、教える立場になったランビエールは、動きで情感を表現する感性豊かで繊細なスケーターをどのように指導しているのか?また、現在の関心事や日本とのつながりについても聞いてみた。  2010年に選手生活を終え、プロスケーターに転向してからは、「氷上で別の形で自分を表現するため」現在はショーに出演しながらスケートを楽しむ。その一方で今、コーチとして教えるという仕事にも専念している。それは、「全力で取り組まなければならないもので、自分にとっては情熱に近いものだ」と感じているという。  「コーチとしても大きな喜びを感じる」ランビエールは、スイスで昨年夏からラトビアのデニス・ヴァシリエフス選手(17)を指導しており、現在9カ月目。今シーズンは初めて、世界選手権でコーチを務めた。ヴァシリエフス選手は、ラトビアのスポーツ選手のための優遇教育制度を利用して勉強を続け、週に20時間ランビエールの指導を受けている。「氷上でお互いが自分を出し尽くすことで、お互いのエネルギーを感じるような指導を目指している。2人の間で何か言葉では言い表せない、素晴らしいものを築きあげられている」という。  また、最近は興味や関心も広がり「新しいものを追求することが多くなり」、音楽、料理、映画、ダンスなど「最新の流行に耳を傾け、目を光らせている」という。例えば、最近チューリヒの歌劇場で行われた、クラシックバレエ振付家アレクセイ・ラトマンスキーの「白鳥の湖」には感激したと話す。「私の憧れのラトマンスキーの振付作品は、衣装も目を見張るものがある。そういった流行のデザイン、素材、色にも興味がある。美を体現するものに幅広く興味がある」と語る。  今月末には、ファンタジーオンアイスに出演するため日本へ行くが、「日本に行くと、友情を家族の絆のように感じる。そういった日本が大好きだ」とも言う。また、ランビエールは伊藤みどりの大ファンで、「彼女が現在でもスケートを続けていることには感銘。彼女のコーチだった山田満知子コーチにはただ感服している」とも話す。山田のアシスタントコーチである樋口美穂子コーチが指導する宇野昌磨は、「10年ほど前、ドリームオンアイスでジュニア・スケーターとして小さな昌磨が出演したのを今でも覚えている。本当に素晴らしい選手だ」と高く評価する。  「日本には、優れた実力のあるフィギュア界のヒーローがたくさんいる。今年の夏には、織田信成、宮原知子、宇野昌磨を始めとするそういったスケーターの振付けをする機会があるが、それを今から楽しみにしている」とほほ笑みを浮かべて話す。 ステファン・ランビエール(Stéphane Lambiel)  1985年4月2日、スイスのヴァレー州マルティニに生まれる。 7歳からスケートを始める。 2005年、世界フィギュアスケート選手権で1位。 2006年2月、トリノ冬季オリンピックで銀メダル。3月、カルガリーでの世界フィギュアスケート選手権で1位。2007年、世界フィギュアスケート選手権で3位。 2008年、ザグレブでのヨーロッパ選手権で2位。 2008年10月、左内転筋の負傷のため、競技生活に終止符を打つと宣言。 2009年1月、プロ宣言後初めて「アート・オン・アイス」に出演。 2010年1月、バンクーバーオリンピックを目指し再び競技生活に戻った後、エストニアでのヨーロッパ選手権で2位。2月、バンクーバーオリンピックでは、4位。3月、再び引退を表明。 2014年、ヴァレー州シャンペリにスイス・スケート学校を創設。 2016年8月からデニス・ヴァシリエフスのコーチを務める。 現在、さまざまなショーに出演しながら、振り付けなど新しいチャレンジをしている。技術面もさることながら、アーティスティックな表現は評価が高く「リンク上のプリンス」と呼ばれている。

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 4月に現役引退表明をした浅田真央について評価をしてもらった後、自身の引退についても自分の原点となったヴィラールのスケート場で語ってもらった。

 その次に人気が高かったのは、スイスの国民投票における新エネルギー法の可決について。2011年の福島第一原発事故直後から慎重に策定された新エネルギー法は、2050年までに脱原発を実現するため、再生可能エネルギーを促進し、省エネを推進していきます。国民投票の記事は、日本語を含む10ヶ国語で配信されました。フェイスブック外部リンクでは多くの方に「いいね!」を頂きました。

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スイス国内にあるすべての原子力発電所を段階的に廃止する。

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スイス、脱原発と省エネへ 国民投票で可決

このコンテンツが公開されたのは、  今回可決された「新エネルギー法」は、エネルギー転換を目指す改正法案で、「エネルギー戦略2050」をベースとし、スイス国内にある原子力発電所5基の稼動を順次停止しながら、原子力発電所の改修や新設を禁じる内容となっている。…

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 また、先月23日の英俳優ロジャー・ムーアの訃報は、英語版で最も読まれた記事でした。ロジャー・ムーアは、「死ぬのは奴らだ」(1973年)「私を愛したスパイ」(1977年)など映画「007」シリーズの7本の作品でジェームス・ボンド役を演じました。多くの映画はスイスで撮影されています。

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スイスのグシュタードで撮影する英国人俳優のロジャー・ムーアさん

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スイスを愛したロジャー・ムーアさん

このコンテンツが公開されたのは、 英俳優のロジャー・ムーアさんが今月23日、スイスの自宅で他界した。過去にスイスに移り住み、スイスと深い関係で結ばれていたムーアさんは、映画「007」のジェームズ・ボンドさながらスイスでウィンタースポーツを楽しみ、スイスアルプスでの生活を満喫していた。(SRF、swissinfo.ch) なぜムーアさん一家がスイスに移り住むことになったのか。ムーアさんは2007年に放送されたスイス公共放送のインタビューで、子どもたちがスイスでスキーを習いたいと強く要望したからだと答えている。また自身を「子どもに甘い父親」とし、「英国を離れる理由が出てくるのを待っていた」ことを認めている。

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 アラビア語版では、スイスで例年以上に発生しているマダニの記事が多くの方に読まれました。マダニに噛まれないように身を守る対処法などもお伝えしています。

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スイスに旅行する際には、マダニに要注意!

このコンテンツが公開されたのは、 スイスでは今春、マダニが例年以上に発生している。外出のとき注意すべき場所や、スイスで旅行中、マダニから身を守るための対策をまとめた。 例年よりマダニが多いのは何故? 「冬の寒さが厳しかったせいで、今年の春は例年以上にマダニが発生している」とスイス・マダニ感染症連盟のノルベルト・シュッツ医師は言う。「12月と1月に地面が凍結していたため、マダニは休眠状態から目覚めて春に活動するためのエネルギーをその間に温存できた」のが原因だ。 マダニに噛まれると何が問題? マダニは3月から11月が活動のピークだ。マダニに噛まれると、やっかいな事になりかねない。皮膚にマダニがついているのを見つけた場合、まず反射的に手で取り除こうとするのが普通だろう。だが、マダニはピンセットを使って完全に取り除かなくてはいけない事はあまり知られていない。手で無理やり引っ張るのは危険だ。もしマダニの体の一部が36~48時間以上皮膚下に残ってしまった場合、そこから病原体が体内に侵入し、ライム病に感染する恐れがあるためだ。ダニ媒介性脳炎やその他の病気にかかる危険性もある。

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 4月30日、スイス登山家ウエリ・シュテックが世界最高峰エベレストで滑落死したことを受け、ドイツ語版では新記録挑戦中の事故を報じる記事が最も多くの方に読まれました。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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