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カルロ・ヤンカに金メダル

期待がかかっていた23歳のカルロ・ヤンカ。大回転でついに金メダルを獲得 Keystone

2月23日、バンクーバーオリンピックではアルペンスキー男子大回転が行われた。1回目のレースで1位についたカルロ・ヤンカ選手は2回目でも理想的な滑りを見せ、オリンピック初出場で金メダルを獲得した。

この日はほかの競技でもスイス勢の健闘が目立った。カーリングの代表が男女ともに準決勝進出を決めたほか、男子アイスホッケー代表も準々決勝に駒を進めた。
 

W杯より重い

 ヤンカ選手は1回目のレースですでに1位に着いたが、2位のロメト・バウマン選手 ( オーストリア ) との差はわずか0.02秒しかなかった。2回目のレースでは競技中天気が徐々に崩れ出し、最後のヤンカ選手が滑り出す前にはすでに雪がちらつき始めていた。しかし、ヤンカ選手は合計タイムで2位のチェーティル・ヤンスルード ( ノルウェー ) に0.39秒の差をつけ、堂々金メダルを手にした。

 レース直後のインタビューでヤンカ選手は
「これまで良い結果が出なかったので難しいレースだったが、何も考えずにただ滑った。それが良かった」
 といつものようにポーカーフェイスで語った。今シーズンはワールドカップ ( W杯 ) でも優勝しているが、
「ヴァルディセール ( フランス、Val d’Isere ) のW杯のときとは全然違う。とにかく最高だ。実感はまだないが、W杯より重みがあることは確か」
 と喜びがにじみ出た。

 一方、期待されていたディディエ・キュシュ選手は1回目で21位とふるわず、2回目は好タイムで4位についたが、総合で14位。結局メダルには手が届かずに終わった。

 屋内競技のカーリングでは男女ともに準決勝進出が決まった。男子は23日、フランスを6:2で破り、女子はドイツに4:2で、またアメリカにも10:3で勝った。男子は25日にノルウェーと、女子は同日カナダと対戦する。

 また、ベストエイト進出を目標としていた男子アイスホッケー代表も23日、ベラルーシ戦でシュートアウトまで持ち込んだあと3:2で勝利を収め、目標を達成した。今日24日にはアメリカ戦が控えているが、アメリカとは予選リーグの第1戦ですでに対戦しており、1:3で敗れている。

小山千早 ( こやまちはや ) 、swissinfo.ch

1. カルロ・ヤンカ ( スイス ) 2:37.83
2. チェーティル・ヤンスルード ( ノルウェー )  2:38.22
3. アクセル・ルンド・スヴィンダル ( ノルウェー )  2:38.44
4. マルセル・ヒルシャー ( オーストリア )  2:38.52
5. ロメト・バウマン ( オーストリア )  2:38.80
6. ベンヤミン・ライヒ ( オーストリア )  2:38.83

25日 
カナダ対スウェーデンあるいはイギリス
ノルウェー対スイス

25日 
中国対スウェーデン
カナダ対スイス

24日 
アメリカ対スイス
ロシア対カナダ
フィンランド対チェコ
スウェーデン対スロバキア

金メダル
– アルペンスキー男子大回転、カルロ・ヤンカ
– フリースタイルスキー男子スキークロス、ミハエル・シュミット
– スキージャンプ・ラージヒル個人、シモン・アマン
– クロスカントリースキー男子15kmフリー、ダリオ・コロニャ
– アルペンスキー男子滑降、ディディエ・デファゴ
– スキージャンプ・ノーマルヒル個人、シモン・アマン

銅メダル
– アルペンスキー男子スーパー複合、シルヴァン・ツルブリッゲン
– スノーボード女子スノーボードクロス、オリヴィア・ノプス

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