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ラジオがインターネットにバトンを渡した日

ベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終焉を迎えてから10年、各国の国際ラジオ局は存在意義の一端を失った。スイスでは、スイス国際放送(SRI RSI)の予算の50%を負担する連邦政府が補助金を削減する恐れがあった。スイス国際放送の親会社であるスイス公共放送協会(SRG SSR)も、200人近い従業員を抱え、年間2千万フラン(約16億円)の負担になるスイス国際放送を存続させる意義は無いと考えていた。

99年の開設直後から、スイスインフォは、ドイツ語、フランス語、英語、ポルトガル語の4カ国語でニュースを発信する。翌年にはイタリア語、日本語、スペイン語、2001年にはアラビア語と中国語、そして13年にはロシア語が加わる。スイスインフォは急速に読者数を増やし、開設の2年後には、国外に住むスイス人の間で、短波放送よりもよく知られるようになる。その後、ラジオ番組は次々に終了し、04年、英語の番組を最後に短波放送は打ち切られた。

ラジオからインターネットへの移行期には、ラジオの放送技術者は新しい技術を習得した。また、マイクの前で話し、インタビューすることに慣れ親しんでいた記者は、記事を書き始めた。

栄光の時代を生きた4人の従業員が当時を語る。

(仏語からの翻訳・江藤真理)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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