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スイス、ミロシェビッチ大統領に退陣勧告

連邦外務省は、ミロシュビッチ大統領に対し、9月24日の大統領選後の大統領退陣を求めるユーゴスラビア国民の抗議行動と意思を尊重し、辞任するよう勧告した。(野党支持者と機動隊の衝突の中、炎上する連邦議事堂)

連邦外務省は、ミロシュビッチ大統領に対し、9月24日の大統領選後の大統領退陣を求めるユーゴスラビア国民の抗議行動と意思を尊重し、辞任するよう勧告した。(野党支持者と機動隊の衝突の中、炎上する連邦議事堂)

ジョセフ・ダイス外相は5日、ユーゴ政府は国民の抗議行動を武力を用いて鎮圧するべきではなく、また国民の意思を無視してはならないとし、ミロシェビッチ大統領に、穏便な政権交代を認めるよう勧告した。

また、連邦外務省は、ベルグラードのスイス大使館に対し、ユーゴスラビア在留スイス人の安全を確保するよう要請した。さらに、大使館およびスイス開発協力局の職員に、自宅を離れないよう伝えた。外務省のルエディ・クリステン報道官は、在留スイス人の多くは二重国籍保持者なので危険はないと思うが、国外脱出希望者は申し出るようにとの通達を出したとswissinfoに語った。が、国外退去を希望するスイス人は、出ていないようだ。

セルビア民主野党連合は、コシュトゥニツァ候補の大統領選勝利を確信しているが、連邦選管は過半数を獲得した候補がいないため、再選挙を実施すると宣言した。それに抗議する野党連合主導の4日のゼネスト後、ユーゴスラビア憲法裁判所は大統領選無効を決定したため、野党の怒りは頂点に達し、5日午後開かれた民主野党連合の集会で群衆の一部が連邦議事堂に突入、また国営放送局も占拠した。警官隊は、野党支持に回ったとの情報がある。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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