ノバルティスの炭そ菌疑惑はシロ
スイス各地で炭そ菌疑惑の郵便物が届いたと報告されているが、バーゼルの薬品企業ノバルティスに届いた粉は検査の結果炭そ菌ではなかった事が判明した。
ノバルティスの男性従業員が9日に受け取った郵便物に入っていた粉は、検査の結果炭そ菌ではなかった事が17日判明した。バーゼルに住む女性が15日に受け取った郵便物に入っていた粉の検査結果は、まだ判明していない。この女性が受け取った郵便物は、テキサスの消印で反ユダヤ主義のパンフレットが同封されていた。
スイス・ポスト(郵便局)は17日、全国の郵便局で不審な郵便物を専門に取り扱う特別警備ユニットを編成したと発表した。バーゼルでは17日までに、小包19個から発見された不審な粉は炭そ菌ではなかったことが判明したが、他にも検査結果待ちの郵便物が多数あるという。ベルンでは、炭そ菌テロの予告を受けたクラフト・フーズ社に配達された郵便物を検査中だ。また、グラウビュンデン州クールの郵便局で白い粉が発見され、職員1人が検査を受けている。
米国では炭そ菌感染から自衛しようとする国民が、炭そ菌治療薬として最も有名な抗生物質・シプロフラキシンを先を争って購入したため、売上げが急上昇したと伝えられるが、ジュネーブの世界保健機関(WHO)では炭そ菌は人から人へ移る伝染病ではないので必要以上に怖がらないよう、また、素人判断で抗生物質を服用せず必ず医師の診断を受けるよう人々に呼び掛けている。
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