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フェデラー 再びバーゼルで

地元ファンの声援を背に Keystone TSR

10月20日、ロジャー・フェデラーのふるさとバーゼルで、男子テニス大会「ダヴィドフ・スイス・インドアーズ ( Davidoff Swiss Indoors ) 」が開幕する。

一方、チューリヒでは19日、女子テニス大会「チューリヒ・オープン ( Zurich Open ) 」が25年の歴史の幕を閉じた。

スイス女子テニスの歴史の一幕

 チューリヒで最後の優勝カップを手にしたのはアメリカのビーナス・ウィリアムズ ( WTA世界ランキング9位 ) だ。イタリアのフラヴィア・ペネッタ ( 同17位 ) を7:6 ( 7:1 ) 、6:2で破り、今シーズン2回目の優勝を手にした。

 会場のハレンスタジアム ( Hallenstadion ) には、父親など身内のほかに飼い犬のハロルドの姿も見えた。92分間続いた試合の後には、勝利者インタビューに答えるウィリアムズに待ちきれなくなったハロルドが飛びつくというハプニングもあった。

 ウィリアムズはこれまでチューリヒ・オープンに5回出場しており、今回が2度目の優勝だ。前回の優勝は1999年までさかのぼる。対戦相手は2007年に引退したスイスのマルチナ・ヒンギスだった。

 昨年の優勝はベルギーのジュスティーン・エナン、2006年はロシアのマリア・シャラポワ、2005年はアメリカのリンゼイ・ダベンポートと世界の一流選手が活躍してきたチューリヒの大会もこれが最後だ。今もなお世界最年少の記録を数多く保持しているヒンギスが2007年に引退し、現在スイスNO.1のパティ・シュニーダーも間もなく30歳になる。スイスの女子テニス界は少し寂しくなりつつあるようだ。

盛り上がる男子テニス

 一方の男子テニスは、フェデラーとスタニスラス・ワウリンカのゴールデンコンビの活躍で活況を呈している。2人とも、今日20日に開幕式が行われるバーゼルのダヴィドフ・スイス・インドアーズに出場することになっている。

 昨年、一昨年と連勝しているフェデラー ( ATP世界ランキング2位 ) の初戦は21日。対戦相手はアメリカのボビー・レイノルズ ( 同85位 ) で、これが初顔合わせだ。ワウリンカ ( 同12位 ) は今日、ドイツのベンヤミン・ベッカー ( 同64位 ) と対戦する。シングルスの決勝戦は10月26日15時過ぎに予定されている。

 フェデラーは19日夜、競技生活引退を宣言したフィギュアースケートのステファン・ランビエールとともにスイス国営テレビドイツ語放送のスポーツ番組にゲスト出演した。先週末に終わったマドリッドの大会では準決勝でスコットランドのアンディ・マレーに破れたが、
「体調はいい。火曜日の試合がものすごく楽しみだ」
 とリラックスした様子を見せた。

swissinfo、小山千早 ( こやま ちはや )

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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