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今年の夏は好天続き?チューリッヒのゼクセロイテン

ベーグの頭は点火後13分で爆発、今夏は好天? Keystone

チューリッヒで14日・15日の両日、春を告げる伝統行事ゼクセロイテン(Sechselauten=6時の鐘)が行われた。午後6時の鐘の音とともに「ベーグ(冬じじい)」と呼ばれる雪だるまを火あぶりにし、春の到来を祝った。

ゼクセロイテンは、4月の第3または第4の日・月曜に行われる14世紀から続く伝統行事で、その名は、ギルド(各種職業団体)条例に定められた終業時間に由来する。照明のなかった時代、職人達は冬は夜明けから日没まで働いた。が、春になり日が長くなると、6時の鐘がなると仕事を終えるという規則があった。

チューリッヒ市内26のギルドの男性メンバーらは伝統衣装を纏い騎馬または徒歩でパレードする。鍛冶屋はハンマーを背負い、パン屋はペストリーを肉屋はソーセージを魚屋は魚を群衆に向かって投げる。かつて一大政治権力を握ったギルドだが、今日では活動していないものが大半だ。女性達は道路際に並び、ギルドの男達に花束をわたす。パレードの騎馬隊はゼクセロイテン広場に入ると、積み上た薪の上に置かれたベーグの回りを周回する。中に花火を詰めた背丈3mのベーグは、寒くて暗い過ぎた冬の日々のシンボルだ。6時の鐘とともにベーグに火をつける。

ベーグの頭が早く爆発するほど夏の気候が良いという言い伝えがある。今年は点火後13分(午後6時13分)で爆発し、ベーグ予報ではよく晴れた暑い夏らしい夏になりそうだ。ちなみに昨年は爆発まで26分23秒かかった。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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