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比政府、スイスにマルコス口座の凍結を要請

フィリピンはスイスとドイツに対し、故マルコス大統領一族が不正に蓄財した資産が隠匿されていると思われる銀行口座を凍結するよう要請した。

20年間にわたるマルコス政権下での不正蓄財回収にあたっている「The Presidential Commission on Good Government」のホルヘ・サルミエント副委員長は、故マルコス大統領の末娘イレーネ・マルコス=アラネタが約130億ドルをスイスからドイツに移そうとしたというマニラの新聞報道を受け、ベルンとベルリンの各比大使は、スイスとドイツにマルコス一族の銀行口座を凍結するよう要請したと発表した。また、サルミエント副委員長は、ベルンの駐スイス比大使と比政府のスイス人弁護士に、フィリピン政府の利益を守るため適切な処置を取るよう撫曹ナ要請したと述べた。

「The Philippine Daily Inquirer」紙の報道によると、マルコス=アラネタ夫妻はスイスのUBS銀行に保有するマルコス口座の資産をドイツのドイツ銀行に送金することで洗浄しようとしたと報道した。独検査当局の声明によると、イレーネ・マルコス=アラネタと名乗る女性が先月ドイツ銀行デュッセルドルフ支店で複数の口座を設けた。この女性は、巨額の金を入金したいと言っていたという。が、この女性が故マルコス大統領の末娘だったかどうかは確認されていないという。

スイスは現在までに比当局の要請を受け、マルコス一族のスイス国内の銀行口座から6億2、900万ドルをマニラに返還した。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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