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民間療法薬の法的地位向上を求め、政府に陳情書を提出

医薬品企業の本拠地スイスには、自然薬愛好家も多い Keystone Archive

7月1日の新薬事法導入を前に、「民間療法のための活動委員会」(ApV)は民間療法に用いられるハーブなど自然薬も薬事法での認定を取り消さないよう、連邦政府に陳情書を提出した。

ApV代表のモーリッツ・アーベルゾルトさんは12日、ホメオパシー療法など民間療法を健康維持のための伝統的な薬としての位置付けで認めるよう求め、医師、薬局経営者、自然療法家、医療保険会社など287、826人が署名した陳情書をトーマス・ツェルトナー連邦厚生局長に提出した。陳情書は、政府に対し民間療法薬の登録方法の簡易化、処方に関し政府が設定した厳格なガイドラインの見直しを要請する内容だ。現行のガイドラインでは、民間療法薬の登録は州ごとではなく全国同時に行わなければならないと規定されている。が、この制度は小企業の多い民間療法薬の製造社にとって経費がかかりすぎるとApVはいう。これに対し、ツェルトナー連邦厚生局長は、ガイドラインはコスト高を武器に自然薬の登録を妨害しようとするものではないとし、スイスは先進諸国の中では民間療法に好意的な方だと述べた。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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