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米同時多発テロで2001年生保・賠責保障増大

世界第2位の再保険スイス・レ報告書によると、2001年は天災・人災で33、000人以上が命を落とした。

スイス・レの調査によると、昨年9月11日の米同時多発テロに関連する生命保険と賠償責任保険の損失総額は165億ドル(280億スイスフラン)から390億ドルと推定される。「9月11日の事件がなければ2001年の年損失は平均を下回っただろう。米同時多発テロは保険業界に全く新しい次元の損失を突き付けた。」と同社の報告書は結んでいる。オーレリア・ザネッティ同社スポークスマンは、「昨年の損失は全く予想外だった。これまで我々は主に自然現象(災害)を相手にしていたが、9月11日以降は国際的となったテロが新たな相手となった。」という。同報告書ではスイス・レは、国際テロの脅威が今後の保険料に影響を及ぼすかどうかは記述していない。

米同時多発テロによる死者は約3000人だが、同報告書によると2001年に1つの事件で最大の犠牲者を出したのは約15、500人が死亡したインド南部グジャラート地震だ。2001年の自然災害による被災は過去通算平均をやや下回る程度だったが、これからの10年では自然災害による被害は増加するとザネッティ氏は見る。「危険地域に人口密集・一局集中が進む傾向にあるので、ハイリスクが持続する。また、沿岸地域の人口増加が進んでおり、ここでも災害時の死者は増える。」。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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