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スイスのジュネーブ州で、3匹の若いヨーロッパヌマガメ外部リンクが見つかった。野生の環境で孵化したカメが見つかったのは最近では極めてまれなケース。2010年に放野されたカメの子供とみられる。
スイスの動物雑誌「Tierwelt外部リンク(動物の世界)」が報じた。同誌によると、この小さいカメは今夏、ジュネーブ州にあるジュシーの林で見つかった。スイス爬虫(はちゅう)類・両生類保護センター外部リンク爬虫類部門のアンドレアス・メイヤーさんによると、おそらく昨年秋に孵化したものとみられる。
ヨーロッパヌマガメは唯一のスイス原産のカメでは希少種指定。いわゆる絶滅のおそれがある野生動物として国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト外部リンクに入っている。ヨーロッパヌマガメ属に分類され、スイスのアルプス北部が起源とされる。
繁殖に向けて
ヨーロッパヌマガメの放野プロジェクトは、ここ数年間国内で盛んだ。2010年と11年にジュネーブ州のジュシーの林で、13年と15年にはヌーシャテル州でそれぞれ放流された。ティチーノ州でも同様の計画があるが、実施に至っていない。
メイヤーさんは、このヨーロッパヌマガメの放野は、自然保護の観点からも道理にかなっていると話す。自然環境がこのカメの生態に最も適しているからだ。メイヤーさんは「おそらく数も自然に増えるだろう」と予測している。
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