スイスの視点を10言語で

迷惑メール、スイスで禁止案立法化へ

迷惑メール規制に動きだすスイス swissinfo.ch

パソコンや携帯電話への「迷惑メール」撲滅に向けた動きがスイスで本格化してきた。通常立法化には2年ほどかかるが、前倒しで成立する可能性もある。

同法案は、スイスの企業が広告や勧誘メールを受信者の同意なしに送り続けた場合、処罰されるというのが内容。

米マイクロソフト社との協力で、同法案はすでにスイス連邦議会に提出されている。

迷惑メールのコスト

 毎日行き来する世界中の電子メールのうち、半数以上がこうした無差別に送られる迷惑メールだという。イギリスのノッティンハム大学は、同国のサラリーマンが1日1時間、迷惑メールの削除に時間を取られているという調査結果を出している。

 スイス当局によると、連邦レベルだけで迷惑メールを遮断・削除するのに年間200万スイスフラン(約1億6800万円)費やすという。

迷惑メール締出し効果

 米国と欧州連合(EU)では、すでに同種の法案が成立している。国内の電子メール送信業者が広告や勧誘メールの送付を望まない受信者に送った場合、禁固や罰金が科せられるのが内容で、提訴も可能だ。ただ、海外から送られてくるメールには適用できないため、迷惑メール締め出し効果を疑問視する声もある。

 スイス当局は、迷惑メール送信者だけでなく、同種のメールで利益を得る業者も処罰できる厳しい規制を考慮しているという。

 スイス国際放送 ビンセント・ランドン  安達聡子意訳

広告・宣伝性の強い無差別大量メールは「迷惑メール(spam)」と呼ばれる。
毎日行き来する世界中の電子メールのうち、半数以上が迷惑メールだという。

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部