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連邦裁判所、独CDUヤミ献金疑惑捜査に司法協力を決定

連邦裁判所は、キリスト教民主同盟(CDU)のヤミ献金疑惑捜査に当たるドイツ連邦議会コミッションに、司法協力を提供する決定をした。

連邦裁判所は、キリスト教民主同盟(CDU)のヤミ献金疑惑捜査に当たるドイツ連邦議会コミッションに、司法協力を提供する決定をした。

連邦裁判所の決定を受け、スイスの司法当局は、ドイツ人武器商人カールハインツ・シュライバーのスイスの銀行口座に関連する書類をドイツに引き渡す事が可能になった。シュライバーは1991年に36台の装甲車をサウジアラビアに売却する手配をした際、現金80万マルクをスイス国内でCDU幹部にキックバックとして手渡したとされる。シュライバーはカナダで拘留されているが、ドイツは身柄引き渡しを要請した。

スイスは、独のアウグスブルグに検察官を派遣し、銀行関連書類を提供した。シュライバー側は、スイス連邦裁判所に対し、それらの書類をベルリンの連邦議会コミッションにも公開するよう訴えていたが、ニトヴァルテン州裁判所は、スイスの法は、独連邦議会コミッションとの司法協力を禁じていると、シュライバー弁護団の訴えを却下した。

今回の連邦裁判所の決定は、判例とされ、すでに犯罪捜査のために押収された書類は、将来も引き続き用いられることになった。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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