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鼻スプレー式インフルエンザ・ワクチン、副作用の調査へ

昨年ベルンの研究所が開発した世界初の鼻スプレー式インフルエンザ・ワクチンの「ナサルフル」を使用した患者50人から副作用の報告があり、チューリッヒ大学の予防医学研究所が委託調査を開始した。

ベルンのスイス血清免疫研究所ベルナが開発した「ナサルフル」は、ワクチンをスプレーで鼻から吸い込むと鼻の中で薬が予防膜を張りウィルスを寄せつけない。ワクチンは最長6ヵ月有効だ。約2000人を対象に臨床試験の結果、昨年冬連邦厚生局の認可を受け市場に流通開始となったが、実際服用した患者50人から顔面の痺れ、目眩などの副作用の報告があった。ベルナのスポークスマン、パトリック・リチャード氏は、患者の報告によると痺れは数時間から長くて数週間続いたという。ナサルフルの副作用に関する調査を委託されたチューリッヒ大学社会予防医学研究所は、9月にも調査結果を発表するとしているが、リチャード・ベルナ・スポークスマンは「最初の調査結果では、痺れはナサルフルによるものではないとのことだ」と述べた。流感シーズン前に販売されたナサルフルの回収は行われていない。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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