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お金持ち天国 スイス

スイスに住む大資産家として、F1のミヒャエル・シューマッハー氏やカナダのカントリーシンガー、シャニア・トウヮンさんも健在

(Keystone)

経済月刊誌ビランツによる恒例の長者番付が発表になった。トップ300人の資産総額は4000億フラン(約36兆5240億円)。2年前の発表数値より8.4%増加した。

総額を300人で割った平均は13億3300万フラン(約1216億円)。スイスに住む、一桁も二桁も違うスイスの大資産家とは一体どのような人たちなのだろう。

 ビランツ誌の長者番付は1989年から毎年行われている。当時は大資産家の上位100人が発表された。1989年の上位100人の総資産は、今年の上位からたった5人目までの総資産に相当する、660億フラン(約6兆2000億円)だった。年初から11月までのスイス株式指標は33%上昇。美術品や不動産ブーム、記録的な低金利が大資産家たちの資産を増やしたとビランツ誌は分析する。

外国人とスイス人が半々

 昨年に引き続きトップは、家具大手製造販売会社イケア(Ikea本社ルクセンブルク)の創始者、イングヴァル・カンプラード氏(79歳)だった。資産は200億から210億フラン(約1兆8000億から1兆9000億円)で、昨年より20億フラン(約1800億円)増えた。

 第2位と3位には製薬関連の財界人が占めた。2位はロシュ(Roche)のエーリ・ホフマン家で資産は150億から160億フラン(約1兆3680億から1兆4590億円)。昨年より40億フラン(約3650億円)増やし、順位をひとつ上げた。ロシュは鳥インフルエンザに効くとされる「タミフル」の製造元でもある。3位はセロノ(Serono)社長のエルネスト・バルテリ氏。資産は90億から100億フラン(約8200億から9120億円)だが、セロノを売却する意向だと最近報道された。同じく3位だったのは、衣料のC&Aなどを所有するブレニックマイヤー家。不動産も手がける。

 多くの外国の資産家が税金対策のためスイスに移住してくるが、上位10人のうちスイス人と外国人の割合は半々だった。

 300人の長者番付に新しくリストアップされたのは22人。スイスで有名人として注目されたのは、靴革製品大手バタ(Bata)のトマス・G・バタ氏。資産は30億から40億フラン(約2700億から3650億円)。バタは世界各国に4600軒の店舗を展開し、従業員4万人を抱える大会社である。

資産を減らした人

 お金はお金のあるところに流れるという法則があるとすれば、それはほぼ正しい。資産がある人ほど資産を増やしていることをビランツ誌は特記。公開された300人の総資産は前年より330億フラン(約3兆円)増加したが、このうちトップ10人の総資産の伸び幅が大きく、増加額のうち220億フラン(約2兆円)を占めたという。

 一方で資産を減らした人としてリストアップされたのは、ホールディング会社社長のクルト・G・エンゲルホルン氏(78歳)。今年の資産は30億から40億フラン(約2740億から3650億円)。前年より20億フラン(約1830億円)減ったが、こどもに財産を譲ったため。大資産家で資産を減らした人の中には、相続税が軽減されたことなどから資産を次の世代に譲った人が目立つとビランツ誌は報告している。

 実質的に資産を減らし、「貧乏」になった大資産家もいる。チョコレートやコーヒーなどの食品会社と人材派遣会社のクラウス・J・ヤコブス氏(69歳)は、人材派遣会社の経理不正が発覚したことなどから、現在の資産は20億から30億フラン(約1800億から2700億円)と昨年より8億フラン(約730億円)少なくなった。指揮者カラヤンの未亡人エリーテ・フォン・カラヤン氏も、相続問題の裁判で、8500万フラン(約77億6000万円)失うなど資産を2億フラン(約180億円)減らした。このため、今年の資産は1億から2億フラン(約91億から180億円)と「平均以下の大資産家」に身を落とした。

swissinfo、 佐藤夕美(さとうゆうみ) 

補足情報

ビランツ誌の2005年長者番付
- イングヴァル・カンプラード氏(家具大手製造販売会社イケアの創始者)200億から210億フラン
- エーリ・ホフマン家(製薬ロシュ) 資産150億から160億フラン
- ルネスト・バルテリ氏 (バイオ・製薬 セロノ) 資産90億から100億フラン
- ブレニックマイヤー家 (衣料のC&A) 資産 同上

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