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アルプス地方で毒草が繁殖

スイスでは今まで見られなかった毒草がこのほど、突如国境を越えて侵入していることが分かった。キク科のキオン属、ヤコブコウリンギク(ラテン名セネシオ・ヤコバエア)である。鮮やかな黄色の花をつけ見た目には美しいが、馬や牛が食べると死んでしまうほどの猛毒を持ち、人間にも有害である。

このコンテンツは 2004/06/14 07:05

集中耕作で草刈が遅くなり、農耕地が疲労している上、道路端では除草薬が撒かれないようになっている。ヤコブコウリンギクの繁殖に格好の条件がそろい、アルプス山ろくからベルン地方やジュラ地方で急激に繁殖している。

ヤコブコウリンギクは背丈が1�bになる。7月から8月にかけて黄色い花を咲かせる。葉っぱを擦るときつい匂いがして、毒草だと分かる。毒草は牧草地にも生育し、干草にも混入することがあるが、家畜は毒草を見分けて食べない。しかし、何も知らない子牛は、間違って食べてしまうこともあるという。腹痛を起こしたり、肝臓を悪くしたり死亡してしまうこともある。特に馬は敏感で、羊ややぎは抵抗力があるが、乳が毒に汚染されてしまう。
農家を中心にして、種が落ちる前の駆除が呼びかけられている。アルプスをハイキングする人も、むやみに触らないほうが安全である。

治療が難しい恐ろしい毒草

ヤコブコウリンギクは茎以外は毒で、家畜が食べてしまうと治癒は難しい。中毒ですぐ体が反応すれば、治療方法はまずないし、じわじわと体が侵されて1ヵ月あまりで死ぬこともある。食べた毒草は身体に蓄積され、食べつづけて徐々に致死量に達してしまうこともある。

死に至る毒草の駆除

ヤコブコウリンギクの繁殖力が強く除草は大変。小道沿いに好んで生える。根こそぎ取らないとまた生えてきて、しかも毒素が強くなっているのが特徴である。

種が土に落ちる前に徹底的に処理するのが望ましい。花の部分は焼いてしまうのがよい。農家は、7月始めに草刈をしたら、6週間後にもう一度草刈をするようにと勧告されている。春に牧草地に羊を放牧すると毒草がはびこるのを抑えることができるともいう。庭や小道に生えていることもあり、除草薬の使用も勧められている。

アッペンツェル・アウサーローデンではこのほど、道路脇に生えているヤコブコウリンギクの徹底駆除を行った。市民にヤコブコウリンギクが非常に危険な植物であることを知ってもらい、花をつける前の今、見たらすぐ取るようにしないと、スイス全体に広まってしまう危険もある。

スイス国際放送 マルグリット・ヴィドマー (佐藤夕美 (さとうゆうみ)意訳)

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