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グローバリゼンーション反対サミット、ジュネーブで開催

国連は社会開発サミットの評価と再件討をする特別総会を開催するが、グローバリゼーション反対勢力もジュネーブで会議を開催し、自由貿易に対抗する団結した戦略を討議する。

国連は社会開発サミットの評価と再件討をする特別総会を開催するが、グローバリゼーション反対勢力もジュネーブで会議を開催し、自由貿易に対抗する団結した戦略を討議する。

ブラジルの小作農、韓国の労働組合員など世界から700人の代表が参加する同会議の予定は、22日と23日の一連のワークショップのあと、24日はUniversity Mail buildingで総会を開き、25日は国連へデモ行進する。

反対サミットを主宰者の一つは、グローバリズムと戦うNGOの統合組織バンコク・アピールだ。バンコク・アピールは、昨年11月WTO首脳会議開催の際、シアトルで市街戦を繰り広げた。

2月、バンコクで国連貿易開発会議が開かれた時は、現地入りし、市民にグローバリゼーションに団結して反対するよう訴えた。彼等は、世界の指導者が集まるならば、何時でも何処でも集まる事を決定した。9月には、IMF年次総会に合わせプラハに集合する。

バンコク・アピールは、貧困国の負債キャンセル、IMFのSAPと呼ばれる構造改革プログラムの中止、WTOの勢力拡大につながるあらゆる交渉の保留、キャピタル・フロー税の導入等、グローバル金融システムの鍵を握る問題をロビーしている。

国連は、26日から、5年前コペンハーゲンで開かれた社会開発サミットの評価と再件討をする特別総会を開催する。主要な議題は、グローバリゼーションの進む中どのように社会開発を達成するかで、国際金融機関と多国籍企業が社会的責任を果たすよう圧力をかける。バンコク・アピールのスイス支部代表エリック・グロベットさんは「コペンハーゲンから今日まで、国連は何も達成していない。ジュネーブ後も何も変わらないだろう。変化を起こすには、社会運動が必要だ。社会運動が国際的に盛り上がれば、政府に本当の圧力を加えることができ、何かを変えることができる。」と語る。

バンコク・アピールが、世界の首脳会議の開催地で対抗サミットを開き続けたら、シアトルのような市街戦が繰り返されるのではないかとの懸念がある。が、グロベットさんは「これは国連への反対ではない。シアトルでは、WTO会議をつぶそうとした。が、ジュネーブでは、我々は会議をつぶそうとはしない。我々の会議も、デモ行進も平穏に行われるだろう。」と言う。

ところで、反対サミットは、地元で金銭的な論議を引き起こしている。ジュネーブ市とジュネーブ州は、反対サミットに参加する途上国からの代表の交通費等120、000スイスフランを負担した。が、スイスの国連永久代表フランシス・ノルドマン氏は、市と州をこきおろしている。「ジュネーブはWTO本部誘致に奔走し、ジュネーブの納税者はWTO創設に貢献した。今、ジュネーブでWTOに反対する集会が開かれるのに、金銭的な負担をするなど、矛盾もはなはだしい。納税者の事を考えたことがあるのか。」と怒りも露に語った。

これに対し、Alain Vaissadeジュネーブ市町は、地元当局が両者の対話を促進すれば、暴力には発展しないはずだと述べた。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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