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サッカー ブラジルチームはスイスの村を選んだ

ヴェッギスでは商店がこぞってブラジル勝利を祈った商品をならべる

(Keystone)

サッカーW杯ドイツ大会を控え、ブラジルナショナルチームが5月22日から、ルツェルン州の村ヴェッギス(Weggis)で練習を始めた。

フィアヴァルトシュテッテ湖のほとりにたたずむこの小さな村は、名実とも勝者の名にふさわしいチームを歓待しようと大わらわ。
(フォトギャラリーでもヴェッギスの様子をご覧いただけます)

 住民数わずか3886人の村、ヴェッギスは村中をあげての大騒動。大人も子供もポルトガル語を覚えようと必死だし、店はブラジルの国旗色に塗られ、牛まで緑と黄色に色変えされてしまった。村のサッカースタジアムは5000人収容できるように改造され、芝生はオランダから取り寄せられた。ここでブラジルチームは5月22日から6月4日まで練習する。

お金もスタジアム選びには大切

 当初40ものスタジアムがブラジルサッカー連盟(CBF)に提案された。だがヴェッギスが最終的に選ばれたのは、国際サッカー連盟(FIFA)が押したからだという。この村の静かさが最終段階の練習場にふさわしいことは言うまでもない。が、金銭的側面も見逃せない。

 ブラジルサッカー連盟はスタジアム使用料を一銭も払わなくていい上に、なんと120万ドル(約1億3436万円)受け取ることになっている。スイスのスポーツマーケッティング会社アッタロがこのお金を払うのである。オーナーのフィリップ・ヒューベー氏によると、アッタロは14回のヴェッギスでの練習と2回の親善試合の入場料、広告料、テレビの放映権を合わせて1500万ドル(約16億7955万円)の収益を上げるという。

 2回の親善試合でブラジルは5月30日にバーゼルでルツェルンサッカークラブと、6月4日にジュネーブでニュージーランドと交戦する。入場券はまたたく間に売り切れた。

はりきるホテル

 地域の4つの観光局とヴェッギス唯一の5つ星「パークホテル」は、19世紀末的観光スタイルから脱皮しようと力を合わせる。将来はヴェッギスをサッカーの村にしたい、「選ばれた村」の栄光を存続したいと思っている。

 パークホテルで43の部屋を借りきるブラジルチーム。彼らを最大限にもてなそうとホテル側は気を使う。訪問は禁止、外から覗くのも禁止。「ホテルのあらゆる所に監視カメラが設置されています。またもし緊急事態が生じたら、ボタンを軽く押すだけで入り口と入り口にアクセスするドアが閉まるようになっています」とホテルの副支配人フィリップ・ムシャフェン氏は自慢する。

 「もしブラジルチームが湖畔を散歩したいと思ったら….」というので、ホテルは湖畔の砂まで粒の小さいのに変えた。

スタジアムもお化粧直し

 「テルモプラン・アレナ」と名づけられた村の新しいスタジアムは100万スイスフラン(約9188万円)かかった。この費用は大型コーヒーメーカー製造会社テルモプランのオーナー、ドミニック・シュタイナー氏が払った。この会社の建物の正面がちょうどスタジアムの側面に位置する。「練習風景を撮影するカメラはサッカーのスターたちを捕らえるだけでなく、わが社の建物とマークも同時に撮影しますからね」とシュタイナー氏。

 実はブラジルサッカー連盟がヴェッギスの下見に来たとき、スタジアムを見て、「これじゃ使い物にならない。スタジアムを改造しないなら他を探すしかない」と一言。ヴェッギス村にお金はない。これを聞いたシュタイナー氏は自分の財布をはたいた。

部屋の競売貸し

 ブラジルサッカー連盟技術部門責任者のカルロス・アルベルト・パレイラ氏はヴェッギス訪問時、「静かさ、湖、山があり、天国のような所です」と賛辞を惜しまなかった。ヴェッギスの住人もビジネスには敏感である。さっそく、ブラジルチームが居なくなった後のことも考えた。

 そこで、チームのベスト5が寝た部屋を競売にかけて貸す商売を考えついた。部屋は最低金額200スイスフラン(約1万8400円)からスタートし、インターネットオークションeBayに5月15日から載っている。

swissinfo、クローディンヌ・ゴンサルベス、アレクサンダー・トゥーレ 里信邦子(さとのぶくにこ)意訳

キーワード

名実とも勝者の名にふさわしいブラジルチーム。
W杯で1958、1962、1970、1994、2002年と優勝を飾ってきた。
ドイツ大会では第1次リーグでクロアチア、日本、オーストラリアと交戦する。

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補足情報

- 6月9日に始まるW杯ドイツ大会を前に、ブラジルナショナルチームが5月22日から6月4日までヴェッギスで練習。

- W杯の決勝トーナメントに残ると予想されるおよそ12のチームがやはり練習や親善試合のためスイスに来る。

- イタリア、ドイツ、オランダ、スペイン、クロアチアがジュネーブで、チュニジアがヌーシャテルで、ウクライナがザンクトガレン州のアプトビルで、ポーランドがザンクトガレン州のバートラガッツで、イランがベルン州のシュピーツでそれぞれ練習に励む。

- これらのチームがスイスで行なう親善試合は以下の通り:スイス対コートジボワール(5月27日、バーゼル)ブラジル対ルツェルンサッカークラブ(5月30日、バーゼル)スイス対イタリア(5月31日、ジュネーブ)ブラジル対ニュージーランド(6月4日、ジュネーブ)イタリア対クロアチア(6月2日、ローザンヌ)スペイン対クロアチア(6月7日、ジュネーブ)

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