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ジュネーブが舞台となった米シリア首脳会談

スイス・ジュネーブで1970年代から数十年の間に行われた米国の歴代大統領とシリアのハフェズ・アサド大統領(当時)による首脳会談は、中東和平への期待を高めた。

1960年代末の中東情勢は緊迫していた。イスラエルとアラブ諸国は中東戦争の最中だった。また、イスラエルが占領したゴラン高原を巡り、シリアがイスラエルと衝突。米国はアラブ諸国との関係強化によって中東情勢の安定化を図ろうとした。

シリアのアサド大統領(当時)と米国のジミー・カーター大統領(同)が77年、和平交渉のために会談を行ったのがスイスのジュネーブだった。しかし、協議は失敗に終わる。

90年には、アサド大統領とジョージ・H・W・ブッシュ米大統領(同)がジュネーブで再び会談。差し迫った状況だった。会談のわずか数週間後には、多国籍軍に参加したシリア軍の支援を受けて、米国がイラクを攻撃し、湾岸戦争が起きた。

その後さらに94年と2000年にも、ジュネーブで米シリア首脳会談が行われた。ハフェズ大統領は、00年のビル・クリントン米大統領(当時)との最後の会談で、シリア・イスラエル間の和平を示唆した。しかし、希望は打ち砕かれ、具体的な行動にはつながらなかった。

このビデオは、パートナーのジュネーブ・ビジョン外部リンクに掲載された記事の転載・翻訳です。

(英語からの翻訳・江藤真理)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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