世界自然保護基金(WWF)スイスは27日、スイスの全ての州でパリ協定の目標達成に向けた十分な取り組みが行われていないとの分析結果を発表した。
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パリ協定は「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」という目標を掲げる。
WWFスイスのエネルギー専門家、レアンドロ・デ・アンジェリス氏は声明外部リンクで、「ここ数年、多くの州で大きな進展が見られた。特に、古い暖房システムを気候変動に配慮した代替品に置き換える取り組みで進歩があった」とこれまでの各州の対策を評価した。
しかし、奨励金や規制の適用による暖房器具の交換や建物の改築が効果を発揮するまでには時間がかかり、建築分野からの排出量は依然として高過ぎるという。「どの州もパリ協定にの目標達成に十分な取り組みをするまでには至っていない。特に、建物の改修や電動モビリティ(移動手段)への転換は大きな課題だ」
【注目の記事】「スイスの気候変動対策は人権侵害」 欧州人権裁判所が異例の判決
ランキングによると、最も気候に配慮している州はバーゼル・シュタット準州で、最下位はアッペンツェル・インナーローデン準州だった。
WWFはスイスの全26州を対象に、建築分野における気候・エネルギー政策を分析した。
英語からの翻訳&編集:大野瑠衣子
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