スイス中銀大幅利下げ
11月20日、スイス国立銀行は即時、スイスの政策金利である3カ月物ロンドン銀行間取引金利 ( LIBOR ) を1.0%引き下げ、誘導目標を0.5%-1.5%にすると発表した。
1%の利下げは、その下げ幅の大きさから予想外。スイス国立銀行 ( 中央銀行SNB/BNS ) の国内経済の悪化に対する政策は、ますます強化される一方だ。今回の利下げは、この6週間で3度目になる。通貨市場にはフランが潤沢、柔軟に流入されることになる。
株式市場は下落
国立銀行は利下げ発表の際、「エネルギー価格や資源価格が期待より早く下がっており、再び物価の安定を図れる。今年の年末までにはインフレ率を2%以下に抑えられることが期待される」しかし「世界経済は目立って悪化しておりスイスは来年、景気が悪化する危険性が高くなった」という見解を示した。
スイス株式市場は、利下げ発表直後はこれを歓迎し、下がり基調が一時ストップし上昇し始めた。しかし、スイスマーケット指標 ( SMI ) の終値は5306ポイントと前日から3.95%下げ、過去約5年間の最低水準まで下落した。特に金融関係株が下落。クレディ・スイス ( Credit Suisse ) が約10%下落。UBS銀行も約8%下落し史上最低値の10.67フラン ( 約826.57円 ) を付けた。
swissinfo 外電
JTI基準に準拠
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。