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スイス国民投票で原発凍結を否決、大幅軍縮を承認

スイス人は原発維持を国民投票で選んだ。 Keystone

18日に行われた国民投票で7件の国民発案(イニシアチブ)が否決され、政府の2つの改革案が受け入れられた。これは「左派の大敗を意味しており、それは経済停滞、公共資金の赤字が大きな要因になった」と地元新聞は分析する。

このコンテンツは 2003/05/20 12:37

左派などが提案した「2014年までに原発を全て停止する案」と「2013年まで新規原発の建設を凍結する案」はそれぞれ、66,3%、58,4%の反対で否決された。政府が提案した核シェルターの設置義務の緩和や大幅な軍縮は承認された。

スイスのエネルギー源

スイスのエネルギー源は56,2%が水力発電、39,5%が原子力発電、4,3%が熱エネルギー(2002年)に頼っている。現在スイスには5基の原発が稼動している。「総電力需要の40%も占める電力を他のエネルギーに代替するのは苦しい財政からしても経済的な自殺である」と国民が理解したのが今回の結果だとスイス紙などは分析している。1990年にも一度、ほぼ同内容の案件が国民投票に出され、原発凍結は否決されたが、10年間新規原発建設の凍結を承認した(54,5%)。チェルノブイリ事件(1986年)が遠のき、不安な中東情勢がエネルギー安全保障を重視する方向に向かったとみられる。

スイスの兵力

スイスは武装中立を守るため職業軍人は将校などに限られ、男子国民は原則として全員が徴兵制度で訓練をし、有事には35万人動員できる体制になっている。軍隊の改革案は35万人を22万人体制へ移行、徴兵期間を42歳までだったものを30歳に切り下げるなど大幅削減でハイテク化した国際紛争に見合った改革が必要だと政府も支持していた。

スイスには人口720万人ほぼ全員を収容するシェルターの設置義務がある。現在、既に約27万のシェルターがあり国民の95%を収容できる。このため設置義務を緩和し、シェルターの整備を進めるという内容の提案も通った。

経済停滞への不安

地元メディアは経済停滞と不安定な国際情勢からの将来への不安を反映してお金のかかる7件の国民発案は否決、一方で、国費削減の案が通ったと分析する。「スイス人は心でなく、財布で投票」との批判も挙がった。10月に総選挙があるため、今回は投票案件が9件も重なってしまったため、投票前は案件が多すぎると心配されていたが投票率は50%近くあった。

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