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ノバルティスの改築で変わるバーゼル市

ノバルティス本社の敷地は、水上交通の便からザンクト・ヨハン港に面している (写真提供: ノバルティス)

現在工場が建っている土地を利用し、研究所として生まれ変わらせる。本社のビルは国際的に有名な建築家たちの手にゆだねる。製薬大手ノバルティス(Novartis/本社 バーゼル)が7年の月日をかけて大きく変容する。

民間企業1社の大改築計画により、その周辺も大きく変容し、バーゼル市はよりライン川に開かれた都市になろうとしている。

 ノバルティス本社に行く道は現在、フランスに続く国境を通るトラックで渋滞が続いている。灰色の工事現場といった風情の敷地内で、ノバルティスの本社のビルだけがひときわ目立つ存在だ。ザンクト・ヨハン港地域一帯が、大工事中なのだ。2007年末には、地下を通る高速道路が開通し、渋滞が解決されるはずだ。

新しい空間を提供する

 日本の建築家、西沢立衛(にしざわりゅうえ)と妹島和世(せじまかずよ)をはじめ、フランク・ オーエン・ゲーリー(カナダ)やディーナー&ディーナー、ペーター・メルクリなど国際的建築家が共同でノバルティス本社をデザインし、欧州有数の「建築界の首都」に仕立て上げようとしている。

 すでに噂を聞いて、グループでバスをチャーターした建築ファンが、現場を訪れることもあるというが、今は新しいビルが建っているわけではない。ノバルティスのフェリックス・レーバー広報部長は「向こう数年はいまある工場が稼動していますし、工事現場には、安全面からも外部の人を入れることはできません」と野次馬の訪問をあまり歓迎しない様子。

 レーバー氏によれば「単なる新しい建築プロジェクトではなく、ノバルティスの研究、開発、発展における哲学の表現の一つ」というから、建築ファンが見たくなるのも道理だろう。

 ノバルティスは長年、本社ビルには投資をしてこなかった。このため、今回は大きな改築が必要だという。現在本社に働く従業員は5000人。10年後には倍になる予定だ。「ここに建つビルは、魅力的で革新的なアイディアが生まれるような空間を従業員に提供することになります。研究者とマーケッティングの担当者が隣接して働き、会議はレストランや庭で開かれるといったような空間です」とレーバー氏。

民間企業が都市計画

 ノバルティスの本社がある敷地は、1906年から工場が建っていた。1996年にチバ・ガイギーとサンドの両社が合併し、新しくノバルティスが創立されたため、サンドの工場が本社のオフィスとして改築されて今に至っている。古いビルは次々と改築されたり壊されたりし、その跡に新しいビルが建てられたために、敷地内には統一性のないビルが建ち並ぶことになってしまった。大改築プロジェクトに携わる建築家の選定には、ダニエル・ファセラ最高経営責任者(CEO)を筆頭に都市計画の専門家など社外の建築権威者に依頼した。

 プロジェクトが「ザンクト・ヨハン港の新しい利用−キャンパス・プラス」と名付けられているように、現在ある敷地を拡大して新しい空間が作り上げられる。具体的には、市内を流れるライン川のザンクト・ヨハン港を川の上流に移し、ザンクト・ヨハン地区の住民が川辺を利用できるようになる。現在の住宅地と川の間に歩道と自転車道を通し、緑地とする。春にはバーゼル・シュタット州会議でこの計画が審議される予定だ。

 同じようなプロジェクトが以前にも浮上したことがあったが、莫大な費用がかかることから実現しなかった。州政府は巨大な資金を背景としたノバルティスの計画を歓迎している。ノバルティスの大改築により、他の製薬会社や関連企業の誘致につながれば地元の経済活性化になると見られるからだ。

swissinfo、アンドレアス・カイザー 佐藤夕美(さとうゆうみ)意訳

キーワード

7年間で20億フラン(約1800億円)の予算で改築工事。
現在の従業員5000人、10年後には倍になる予定。
2005年上半期の純利益(連結)31億2300万ドル(約3700億円)。

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