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フィンテック デジタル化で後れを取るスイスの銀行

オンラインバンキング

スイスの銀行利用者は習慣を変えるのが好きではないようだ

(Keystone / Alessandro Della Bella)

先進各国と同じくスイスの銀行もデジタル化に向かっているが、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は「望ましい水準に達していない」と手厳しい。

金融と技術の融合(フィンテック)が過密状態の銀行業界で広く一般化すれば、従来型の銀行は市場から消える可能性がある。SNBがまとめた報告書「スイス銀行のデジタル化とフィンテックに関する調査他のサイトへ」はこう指摘する。

報告書によると、フィンテックはスイスでも注目されているが、今のところ英独や中国、米国に比べると後れを取っている。英レボリュートや独26などのネット銀行はスイスの国境で足踏みを迫られ、進出ペースは鈍い。支払いアプリや端末の使用率も伸び悩んでいる。

スイスの銀行の47%は、フィンテックやグーグルなど大手テクノロジー企業(ビッグテック)との競争が、特に決済分野で激しくなると予想する。だが対応は遅く、「銀行のデジタル化は望ましい水準に達していない。多くの工程で、デジタル化の成熟度は目標を大きく下回っている」(SNB)。

遅い取り込み

今後の競争を勝ち抜くには、革命よりも進化が必要だとされる。スイス金融業界が完全に破滅すると予想する銀行もある。そのため、新しいサービスに手を広げるよりも、決済や住宅ローンなど既存業務をデジタル化することに注力している。

ブロックチェーンや人工知能(AI)のような一時的な盛り上がりを見せるものよりも、生体認証やロボット工学、ビッグデータ技術の方が潜在力は高いと考える。大銀行が独自の社内モデルを構築する一方、小銀行はフィンテック企業との協業を模索する傾向がある。

進歩が遅いもう一つの理由に、保守的な消費者行動もありそうだ。「住宅ローンの申請を電子書類で済ませる人は全体の25%にのぼるが、相談段階で電子的なサポートを得る人は8%に過ぎない。ソーシャルレンディングの利用者も少ないという。

銀行側は、電子身分証明書や手書きの署名が必要なことも、デジタル化を妨げていると指摘する。

SNBの報告書の対象期間は34行で、スイスの全金融資産の8割をカバーする。

非接触型決済 スイスでじわり広がる電子マネー

現金主義のスイス人消費者も、次第に電子マネーでの支払いに慣れてきている。だが少額決済では特に現金派が圧倒的だ。


(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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