ティチーノ元判事に有罪判決
ルガノのティチーノ州裁判所は、国際たばこ密輸組織からの収賄、法廷での不正行為で逮捕されたフランコ・ヴェルダ元ティチーノ州刑事裁判所判事(60)に懲役18ヵ月(執行猶予18ヵ月)の刑を言い渡した。また贈賄側のイタリア人たばこ密売人ジェラルド・クオモ(56)には、5年間のスイス入国禁止と10ヵ月の禁固刑が言い渡された。
99年ティチーノ州刑事裁判所長だったヴェルダ元判事は、たばこ密輸に関連するイタリア・マフィア・シンジケートのボス、フランチェスコ・プルデンティノ(イタリアで服役中)のスイス国内にある口座凍結解除の見返りにプルデンティノから80万スイスフランの賄賂を受け取った。州刑事裁判官の最高責任者としてヴェルダ元判事は、凍結されたプルデンティノの資金320万スイスフランのうち160万スイスフランをプルデンティノに返し130万スイスフランを当局に留めるよう命じた。その際の送金は、たばこ密輸とマネーロンダリング容疑で逮捕されたジェラルド・クオモを介して行われた。
8日間行われた公判では、クオモ、プルデンティノ両名がイタリアから証人として出廷、クオモとヴェルダ元判事の証言は食い違う点が多く口論に発展することがしばしばだったが、法廷はクオモの証言の方が信頼性があり事件の主犯格はヴェルダ元判事であるとの評決を下した。
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