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リビアの報復 続く

Reuters

「スイスインターナショナルエアラインズ 」が、先週からリビアの首都トリポリへの運行を中止していることが「ラジオ・スイスロマンド放送」で明らかになった。

「スイスインターナショナルエアラインズ ( Swiss International Airlines / Swiss ) 」の広報担当によれば、リビア側は「空港工事のため運行を中止して欲しい」という文書を送ってきたというが、7月のスイス・リビアの外交危機の際にも同じ理由を挙げ、運行中止を要求している。

スイス・リビアの外交問題解決を見ず

 今年7月15日、リビアの最高指導者ムアンマル・カダフィ大佐の息子ハニバル・カダフィ氏とその妻が使用人に対する傷害罪などでジュネーブ州で逮捕された事件に端を発した、スイスとリビアの外交問題は解決を見ないまま年の暮れを迎えようとしている。

 カダフィ氏の逮捕に名誉を傷つけられたとして、リビア政府は直ちにスイスへの原油輸出をストップし、Swissの運行便を削減させるなどの報復処置に出た。さらにスイス政府に対し謝罪を要求していた。

 両国の外交交渉は続いているが、10月にリビア側はスイス銀行に預けてある預金をすべて解約し、原油の輸出も完全にストップさせた。

 現在リビア側はスイス政府に対し、謝罪とジュネーブ警察を罰すること、さらに「ユニセフ ( UNICEF ) 」に賠償金として30万フラン ( 約2500万円 ) を寄付することの3点を要求している。これに対しスイス政府は現在のところ、これらの要求をすべて拒否している。

swissinfo、外電 

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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