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ロカルノ国際映画祭、ディレクターが辞任

ロカルノのピアッツァ・グランデ(Piazza Grande)広場でポーズを取るオリヴィエ・ペール氏とマルコ・ソラーリ氏 Keystone

ロカルノ映画祭のフランス人のアーティスティック・ディレクター、オリヴィエ・ペール氏の辞任が27日に発表された。ペール氏は映画からテレビへと活動の場を変え、11月以降アルテ・フランス・シネマ(ARTE France Cinéma)のゼネラル・ディレクターを務める予定だ。短い期間ではあったが、ペール氏がロカルノに与えた影響は大きい。

3年間アーティスティック・ディレクターとして大活躍した後、ペール氏はロカルノ映画祭の舞台を離れる。カンヌからロカルノに移って以来、短期間でプログラムをぐっと引締め、スイス映画にも多くのスポットを当て、映画界の著名人を数多く招いてきた。

 この8月には、アラン・ドロン、ハリー・ベラフォンテ、ガエル・ガルシア・ベルナル、カイリー・ミノーグがロカルノを訪れた。

 ロカルノ映画祭会長のマルコ・ソラーリ氏は、この突然の辞任について次のように述べる。「彼がこの3年間行ってきた任務は重要なものであり、それについてまず感謝したい。彼がこれから素晴らしいキャリアを積んでいくことも、もちろん喜ばしい」

後任推薦は9月に

 当のペール氏は「この映画祭を去るのは悲しい」と言う。一方で「ここまでやれたことにとてつもない満足感を感じている」とも。2週間前には、国営テレビ・ドイツ語放送の電子版SFオンライン(SF Online)が今年のロカルノ映画祭終了の際に行った取材で、次のように述べている。「今のような感じで映画祭がずっと続いていくと素晴らしい。これがロカルノ映画祭の形だと思う」

 ソラーリ氏は9月4日の取締役会で、理事会と相談の上ペール氏の後任者を推薦する予定。アーティスティック・ディレクターの任命は理事会の任務だ。

1971年3月17日マルセイユ生まれ。

映画批評家として活動、またシネマテーク・フランセーズ(Cinémathèque française)にも勤務。

後に、カンヌ映画祭の「監督週間(Director’s Fortnight)」を率い、若手や未知の映画監督、実験的な映画を紹介。

2009年9月1日、ロカルノ国際映画祭アーティスティック・ディレクターに就任。2012年の映画祭はペール氏にとって3回目だった。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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