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和と洋のフュージョン 限界に挑む寿司職人

カウンターでスイス人のお客さんと話をしながら寿司を握る醍醐味 swissinfo.ch

都市を中心にビジネスランチがアジア料理のテイクアウトということも今では日常の風景となっているが、調理師の大西健太郎さん(30歳)がスイスに初めて来た10年前は、てんぷら、すき焼きを単語として知っていても、和食など食べたことのないスイス人は多かった。

このコンテンツは 2004/07/01 07:28

大西さんが寿司を握るチューリヒのレストランに入ると、日本の寿司屋と同じ甘酸っぱい寿司飯と鮮魚の匂いがする。客の前に出される寿司は、日本でおなじみの定番もあるが、マグロとシャリの間に隠し味を施すなどの工夫があったり、米国で有名になった変り太巻きのレインボーロールやカリフォルニアロールのほか、えびフライ巻きも出る。

19歳の時ドイツ・デュッセルドルフの日本料理店の手伝いを3ヶ月して、ヨーロッパで働くことに興味を持った。スイスに来る前は、「日本の料理をそのままスイスで食べてもらえばよい」と思ったが、スイスに来て食材がまったく違うことにびっくりした。よい水に恵まれ和食に合った食材が豊富な日本ではなく、スイスで料理するのだ、という頭の切り替えが必要だった。美味しさに徹底的にこだわるのなら、条件に限りがあると自分を縛らず、逆に洋野菜やハーブなど日本で珍しいものを積極的に寿司に取り入れる。これが長い試行錯誤のあとの大西さんの今の結論で、有名スイス人がたくさん集まるファッショナブルな店で創作寿司を握っている。

スイス人は和食に対する固定観念があまりないので、大西さんは想像力を駆り立てられるという。客の反応を見ながら即興で握るのも一つの楽しみという。今のところスイスで活動して行くつもりでいるが、「日本で寿司を握るとしたら、やはり今のスタイルの延長になると思う」。自分のやり方がどれほど日本で受け入れられるのか、興味があるのだ。

スイス国際放送 聞き手 佐藤夕美 (さとうゆうみ)

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