国防大臣辞任
サムエル・シュミット国防・スポーツ相が今年末で辞任する。国防省が11月12日発表したところによると、シュミット国防相は「自分の健康、自分の家族、自分の国と軍隊のために辞任する」と語ったという。
11月11日に開かれた国民議会の「国家安全政策会議」が、シュミット国防相が最も力を入れて作った国防政策を承認したことを受け「辞任は現在の問題ではない」と語ったこともあり、翌日の辞任表明は驚きを持って受け止められている。
スキャンダルに病気
シュミット国防相は今年夏、スイス軍の総裁にロラント・ネフ氏を任命したが、ネフ氏が以前の女性パートナーをストーカーしたことが判明し解任させるに至ったスキャンダルで、シュミット国務相の出身党である国民党 ( SVP/UDC ) などから辞任するようにとの圧力が掛かっていた。この後、国防省が打ち出した新国防政策は、国民党や緑の党 ( Die Grüne/ Les Verts ) などから激しく反対され、その承認が危ぶまれていた。
また、シュミット国防相は先週7日金曜日、胆石の摘出手術を行なうなど、健康面でも「戦い」を強いられていた。総裁スキャンダルについては、11月中旬中間報告が発表される予定になっている。
シュミット氏は、2000年12月アドルフ・オギ氏の後任者として国防相に就任。2005年には大統領を兼任した。日本にも2005年に開催された愛知万博を訪問している。
swissinfo、外電
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