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実弾入りの銃でパトロール

パトロールでは弾を込めた銃を持つのが安全につながる? Keystone

1月1日から、スイス兵のパトロールは緊急時に即座に撃てるよう、銃に実弾1個を入れた状態ですることが義務付けられた。この決定に対し、安全性を理由に多くの抗議の声が集まっている。

このコンテンツは 2008/01/21 15:26

武器倉庫や兵舎のパトロールでは、以前から銃を携帯しているが、弾倉に弾を入れるだけで、銃に弾を込めることは禁止されていた。

銃を構え、弾を込める動作そのものが威嚇にもつながる。弾を込めた時に出る音で、パトロール中の兵士が銃を撃つ準備をしたと相手に分からせることもできた。
しかし、今年から状況は変わった。銃に弾を込めてパトロールを行うようになったのだ。サムエル・シュミット国防相が昨年12月に決定し、今年から発効になった。

兵士の安全?

この新しい規制で兵士の安全が確保される、というのが軍隊の理論だ。撃つまでの時間が短縮されるか否かが、兵士の命の分かれ目ということもあるという。今年からスイス軍総統に就任したロラント・ネーフ氏も
「以前のやり方では、兵士は危険にさらされていた」
と語る。

とはいえ、軍隊の理論は説得力に欠ける。というのも、パトロール中に兵士が攻撃されたり威嚇されたということは、スイスでは今まで1度もないからだ。例えばテロを理由として挙げることはできる。各国大使館やダボス会議などで、兵士の警護が必要な場合はある。しかし、こうした場合でもこれまでは、関係省庁が緊急事態を判断し、銃に弾を込めてパトロールすることを決定していた。

反対の声

チューリヒ州の自治体アフォルテン・アム・アルビス ( Affoltern am Albis ) の市議会は、安全性の面から同市内では、実弾を込めた銃を携帯するパトロールを禁止した。アルビスの兵舎は町の中心にある。また、20年ほど前パトロール中の兵士が銃でけがをした事件が起きたことも同市が敏感になっている背景にある。

反対意見はドイツ語圏ばかりではなく、フランス語圏にも及んでいる。ヌーシャテル州閣僚のジャン・シュトゥダー氏 ( 社会民主党 ( SP/PS ) ) は、スイス軍の決定に共感できない政治家の1人。特に、軍隊の銃器が多くの女性の感情を大きく揺さぶるような事態にまで至ったことは大きいという。

廃止への動き

議論は連邦議会にまで及んでいる。3月の議会では社会民主党がスイス兵によるパトロール一般で携帯される銃には実弾を込めるべきではないという発議をする予定だ。

非難の声が高まり、軍隊の主張は多少和らいだ感がある。自治体との話し合いにより、パトロールをする場所の近くに学校があるといった場合などに例外を認めることになったからだ。ネーフ総統も1月13日、報道機関に対し、武器保管所のパトロール以外では、銃器に弾丸を込めないことを約束した。
「街中にある兵舎には武器は保管できない」
このため、おのずと兵舎では銃に弾丸を込めないパトロールになるというのが理由だ。

swissinfo、外電

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