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ポストコロナ、スイスの空港はどうなる?

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一部の空港ではマスク着用が義務付けられる Keystone / Ennio Leanza

新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)の緩和で空路便が徐々に増加していることを受け、スイス国内の空港と航空会社は新たな安全対策を設けた。マスクの着用は一部では必須となる。ソーシャルディスタンシング(社会的距離)の取り組みにより、搭乗前の待ち時間も増えそうだ。

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チューリヒ空港はマスクの着用は義務ではないが「強く推奨」される。混雑がひどい場合は警察が着用を指示することがある。バーゼル・ミュールーズ空港ではマスクの着用が義務付けられており、ジュネーブ空港では7月28日から同様の措置を取る。

3つの空港すべてに飛沫を防ぐアクリル製仕切り板が設けられた。清掃の回数も増やし、特に階段の手すりやエレベーターのボタンなど、多くの人が触れる可能性のあるところは念入りに行う。乗客用の手の消毒液も配備した。ソーシャルディスタンシングを保つため、床には印が付けられた。

チューリヒ空港は、出入国審査ブースの数を増やし、保安検査所では予備のレーンも使う。ジュネーブ空港では、搭乗ゲートから機体に向かうバスは人数を制限する。チューリヒ空港でもバス、ターミナルEに向かうスカイメトロ内の人数を制限する。

チューリヒ空港ターミナル2の到着口では、出迎え客の人数を制限する。ジュネーブ、チューリヒ空港のショップは、ソーシャルディスタンシングと衛生対策を守りながら営業する。

機内では

スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)は乗客にマスクの着用を義務付けた。EasyJetも同様だ。

EasyJetのフライトでは当面、食事のサービスをやめる。SWISSは食事と飲み物を一部制限して提供する。機内の雑誌・免税品の買い物はできない。

どちらの航空会社も、乗客の座席制限はしない。 EasyJetは中央の座席を空けることを検討していたが、結局見送った。SWISSのトーマス・フリック最高執行責任者(COO)は記者団に、座席数を減らしたフライトでは長期的に見て採算が取れないと語った。

フライトスケジュール

EasyJet、SWISS、エーデルワイスは、6月にスイス発のフライトを一部再開した。ただ今年末までサービスの規模はコロナ危機前の50%にとどまると予測する。

同じくルフトハンザグループの一部であるエーデルワイスは5月28日に運航を再開した。休日に人気の高い36カ所・171便外部リンクを6月末までに運航する予定。

EasyJetは、6月15日にジュネーブ発のフライトを再開。休日の利用客が多い目的地への便を運航する。

バーゼル・ミュールーズ空港外部リンクも、6月から便数が増える。

スイス連邦政府は27日、さらなるロックダウンの緩和計画を発表。6月半ばに隣国との国境を開放し、7月初旬までにはシェンゲン域内の人の移動の自由が解禁される予定だ。

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