2009~2016年に国内で発生した殺人事件被害者の年間平均は49人で、前回調査に比べ38%減少したことが、スイス連邦統計局の統計で分かった。だが、殺人未遂事件の被害者は増加している。
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前回調査は00~04年のもの。一方、殺人未遂事件の被害者の年間平均は172人で、24%増加した。
同局によると、被害者と加害者が近親者だった事件が目立った。09~16年で発生した殺人・殺人未遂事件で、当事者同士が血縁関係にあるか結婚していたのは全体の3分の1に上り、4分の1が知人同士だった。27%は面識のない加害者による犯行だった。
このため、犯行現場の大半は自宅で、加害者が男性、被害者が女性のケースが目立つ。ただ犯行現場が自宅以外の場合、被害者の8割が男性だった。
凶器に銃が使われるケースは前回調査では34%だったが、今回は2割に減った。凶器で最も多いのはナイフで39%だった。
人口10万人当たりの殺人事件の発生件数は1983年の1.5件から2016年は0.5件まで減り、長期的に見ても減少傾向が裏づけされた。
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昨年の刑法犯全体の認知件数は46万7千731件で、2015年の48万7千611件を下回った。調査は全州警察が提供した犯罪の認知件数をもとに、性別、国籍などいくつかの項目に沿って行われた。
昨年発生した殺人事件の認知件数は前年比21%減の45件。一方、殺人未遂事件は33%増の187件。また盗難は11%減の47万944件で、一日平均130件発生していることになる。
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