記録的な猛暑と乾燥した天気が続くスイスで、連邦政府は6日、農作物の被害を受けている農家に対し一時的な救助措置を行うと発表した。
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ヨハン・シュナイダー・アマン経済相によると、干し草や飼料用トウモロコシなどの輸入穀物に関する関税は100キロ当たり3フラン(約330円)から非課税に引き下げる。
一部地域の農地は乾燥による干ばつの被害を受け、冬季用の飼料を使用したり国内外から飼料を購入したりしなければならないなどの事態に陥っている。欧州でも熱波の影響で輸入価格が上昇していることから、調整措置として関税の一時撤廃を決めた。
連邦政府は声明で「乾燥により、農業部門がさまざまなレベルで厳しい状況に置かれている」と述べた。今回の措置はすでに州、地域レベルで取られている措置を補完するものだという。
連邦政府はまた、資金難に陥った農家には無利子のローンを提供する考えを示した。
一連の措置は、農業組合の要請を受けて策定した。連邦経済省農業局の担当者はロイター通信に対し、この措置のコストが最終的にどのくらいになるのかは不明だと述べた。
スイス軍が牛に水を供給
乾燥による水不足に見舞われているザンクト・ガレン州の山間部では3日、スイス軍が酪農家に軍用ヘリで水を供給。今回9回目で、水は近隣の湖からくんだもの。この措置はパイロットの訓練を兼ねているため、コストは軍予算でまかなわれているという。
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