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スウォッチVSアップルの訴訟 スイス行政裁はスウォッチを支持

スウォッチのCEO
スウォッチグループのニック・ハエック最高経営責任者(CEO) ¬© Keystone / Anthony Anex

スイス連邦行政裁判所は、米アップルがスイスの時計大手スウォッチ外部リンクを相手取り起こした知的裁判権訴訟で、アップル側の訴えを棄却した。アップルは、スウォッチが自社の宣伝スローガンを盗用したと主張していた。

アップル側は、スウォッチのキャッチコピー「Tick Different」が自社の「Think Different」に酷似しているとし、取り消しを求めていた。しかし連邦行政裁判所はアップルのキャッチコピーがスイス国内であまり知られておらず、取り消しを認める十分な理由にはならないと結論付けた。

アップルが知的財産権をめぐりスイス企業と法廷闘争になったのは今回が初めてではない。 2012年、スイス連邦鉄道は駅の時計デザインについて、アップルが商標権を侵害しているとして訴訟を起こした。

連邦鉄道の時計は1944年、スイスの電気技師でデザイナーのハンス・ヒルフィカー氏が製作。シンプルで個性的な文字盤が特徴で、これと酷似したデザインが旧バージョンのiPadとiPhoneに使われた。訴訟は、アップル側が新製品に同デザインを使用しないことで和解した。

スウォッチは昨年、売上成長率が前年同期比6.1%増の85億フラン(約9350億円)、純利益が15%増の8億6700万フランだった。しかし、年間の業績はアナリストの予想を下回った。アナリストは、今年の売上高が中国経済の低迷で打撃を受ける可能性があるとみている。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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