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金融・経済危機でもバケーション?

カンクン ( Cancún ) 。メキシコのカリブ。地上の天国

(Keystone)

景気の先行きは不明。スイス人は夏に向けての休暇計画を先延ばしにする傾向にある。休暇に入る直前にすべてを予約し、より身近なリゾート地を選び、より安いホテルを選ぶようになった。

チューリヒ―カンクン ( Cancún ) 直行便はキャンセルされたものの、旅行者は目的地を変更しただけであり、新型インフルエンザの心配はあまりされていない。一方メキシコ政府は躍起になって観光客を引きとどめようとしている。

休暇は近場で

 「まず感じるのは、お客様が短期計画で旅行を予約することです」
経済危機がスイスの旅行社に与えた影響をプリスカ・ユージェナン氏はこう語った。
「昨年は、夏の休暇旅行の予約は1月に入っていました。今年は決めるのを待っている状態です」
 ユージェナン氏は旅行会社「ホテルプラン ( Hotelplan ) 」の広報部長だ。同じく旅行会社「クオニグループ ( Kuoni Group) 」のペーター・ブルン氏も
「顧客は以前より迷うようになりました。予約は4月、5月に入ってきます。それぞれの職場の事情や、予算によって、目的地が変わってきます」
 と言う。とはいえ、夏の休暇の過ごし方に変更はあっても、きっぱりとやめる人はいないという意見でユージェナン氏もブルン氏も一致している。

 「休暇に出たくなくなったとは思われません。実際そうではないでしょう。年間4週間から5週間の休みがあれば、ずっと家にいたいとは思わないでしょう。旅行で日常生活を忘れたいと思うはずです」
 とブルン氏。 

 2人の証言通り、旅行者数は大幅に減少してはいない。変化は違ったところであらわれている。
「ホテルは例えば4つ星ではなく3つ星にするなど1ランク下げ、15日間ではなく11日間に期間を短くするといった傾向があります」
 とユージェナン氏。そのほかにも目的地を近場にする傾向にある。今年のスイス人の夏の休暇は「短く近場で」ということらしい。近場といっても、チュニジアやエジプトが人気とユージェナン氏。一方、ブルン氏はギリシャの小島、トルコ、カナリア・バレアレス諸島が人気だという。

新型インフルエンザの影響

 新型インフルエンザの影響はほとんどないというのが両社の一致した意見だ。
「連邦外務省 ( EDA/DFAE ) が、メキシコ渡航を控えるように勧告した4月末には、顧客の変化を感じました。当時はキャンセルやルートの変更などがありました。メキシコに旅行を予定していた顧客は、多少敏感になっていましたが、それ以外の影響はありませんでした」 
 とユージェナン氏は語る。

 クオニのブルン氏も、国際保健機関 ( WHO ) がパンデミックの警戒レベルのフェーズを4月29日に「5」にまで引き上げたものの、連邦政府による渡航控え勧告が5月12日に撤回されたことなどから、安心感が広まり、休暇を変更しないようになったという。しかし、チューリヒ-カンクン間の直行便を唯一運行するエーデルワイス航空 ( Edelweiss Air ) は、10月まで直行便の運航を取りやめている。
「残念です。1週間ですべてが変わってしまいました。わたしたちはほかの観光地を提供できますが、地元にとっては、観光地として再建し直さなければならないことは大きな負担です」
 とブルン氏は語る。
 
 メキシコ政府は観光客を呼び込もうとキャンペーン「ビバ・メキシコ」を繰り広げ、金融危機と新型インフルエンザによる経済のダブルパンチを解消しようと動いている。

マルセラ・アンギラ・ルビン、swissinfo.ch
( スペイン語からの構成、佐藤夕美 )


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